12 | キセキ

キセキ

海/賊/王の腐った御話です

「サンジ君ありがとね」


ナミさんは、ニコっと笑って紅茶を受け取ってくれた


「ナミさんの為なら、苦じゃないです」


そう返すと、ナミさんは「ありがと」と、もう一度笑ってそう言ってくれた








「おー、珍しいな。明日雨ふんじゃねーか?」


地下の開発チームに差し入れを持っていったらウソップがオーバーリアクションでそういいながらも、嬉しそうに近づいてきて御茶とちょっとしたお菓子を受け取った


「いや、たまにはおめーらにもサービスしとかないとな。いつも俺達の為に開発してくれてる訳だし」


そう言うと、ウソップは「サンジが気持ちわりーーーー」と、叫びながらフランキーの元へと走っていく

ちゃっかり手には差し入れを持って



「何か悪いもん食ったのか?」


フランキーも、作業してた手を止めて、俺を見ると、サングラスをグイッと上げて俺をまじまじと見た


「おめーらと違うから食わねえよ!」


そう言うと、「ほどほどにして風呂入って寝ろよ」と声を掛けて部屋を後にした


背後で「サンジ何かあったのか?」とウソップが怪訝そうにフランキーに話しているのが聞こえた





…いや、なかった訳ではないけども…


苦笑い浮かべながら、手元にある、ルフィの分の食いものと、アイツへの差し入れへと視線を落とす


ナミさんと、ロビンちゃん、ウソップとフランキーとチョッパーは終わった。

後は……



「あ!なぁ?」


手元にある分を見て、後ろを向くと、ウソップが「んあ?」と返事をして俺を見る


「ルフィ知らねえか?」


「寝てなかったか?」


「いや、居なかった」


「その辺居るだろ」


知らない二人に「そうか」と答えると、手に持ったものに視線を落としつつ、アイツが居るトレーニングルームへと向かう


なんとなく緊張するのは、こういう事に慣れていないからだな…


自分なりの答えを見つけつつも、ゆっくりと登っていく


「……」


「?」



何か声が聞こえた気がした


潮風…?


良くは聞こえないけど、小さく…



ルフィ、ここに居るのかな?


なんとなく助かったと想うのは、変な事かな?


小さな安堵と共に、昇っていくと、また声が聞こえた気がした



「お邪魔しまーーっす」


小さく前置きを置いて、部屋の中をひょこっとのぞくと、トレーニングルームの中は真っ暗だった


(あれ?)


月明かりの刺す部屋の中は明暗が出来ていて、暗い部分は余り良く見えない


月明かりに照らされて見える範囲に人の姿は無かった


(あれ?)



月明かりには慣れたつもりだったのに、部屋の中は更に暗い処が出来ていて、目が慣れる迄に少し時間がかかる


「んっ…ぁ」


ルフィの声が微かに聞こえた


「ルフィ…?」


目を細めて、再度部屋を見渡すと、暗く影になった所に、人影が見えた



なんだか妙な空気に、思わず体がすくむ

普段なら、「ルフィー」と陽気に声も掛けれるハズなのに、今日に限っては変な空気だ


満月だから…?



慣れてきた部屋の中には、服が散乱してるのも見えた




「ぁ、んっ、ゾロっ…っ」


「…ん?」


「んっ、ぁ、や」


「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


リアルに聞こえる息遣い、妙に色っぽいルフィの声…


こ、これは…


ま、まさか?!


息をのみこむのも忘れてしまう程、びっくりしてしまって、体が硬直してしまう様な感覚に襲われた






ええええええ?

これは…?


えっと、つまり…




………………



えっと…




思考回路が停止しそうな中、聞こえる音は布がすれる音と…

妙にリズミカルなぶつかる音…


それから…


「っぁ!やっ!ゾロぉぉっ…ぁは」


ルフィの妙に色っぽい声……




受けてしまった大きいショックと、今起こっている現実




ええええええええええ????


これは……



これは………





どういう…



どういう事………?!







震える手の中にある、グラスが、グラス同士でぶつかってカチカチと音を立てる


今目の当たりにした事を理解しようと思考回路を動かそうとするのに、上手く動かなくて、何も考えら得ない



「サンジくーーーーーーーん」




下の方からナミさんが呼ぶ声でハッとした

ビクッと揺れた体のせいでグラスが大きく音を立てて下へと落下する

少しの時差の後、ガシャーーーンと音がする

そのおとに、ナミんさんの「キャッ!」という小さな悲鳴


ハッ!として、急いで下へと降りると、ナミさんに掛け寄った


「ナミさん、ごめん!!怪我ない?」


「あ、大丈夫。」


「ごめん、ぼんやりしてた、すぐ片付けるね」



そう言うと、すぐにガラスの片付けをした







--------------キリトリ----------------

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