神道と仏教の墓蝉時雨
今日も暑かったです。流石、昭和記念公園も人が少ないです。前撮りとかカメラマンとモデルとか、約束のある人が多い感じでした。
お団子の髪の少女ら半ズボン
ノースリーブ筋肉質の女かな
透明な羽根振るはせて蝉鳴けり
エンジンを蒸すごとくに蝉鳴けり
蝉の殻蝉より高きところかな
しばらくは息整へてをりし蝉
洋館はどこも白壁百日紅
百日紅空かき混ぜてヘリコプター
つと道に残り香のあり夕立後
三姉妹揃ひのシャツと夏帽子
公園の緑蔭といふ幸賜ふ
向日葵やブーケを持てる新婦立つ
向日葵や服装揃ふ少女達
向日葵や三つ子の少女立ちをりぬ
向日葵の空に白雲ふたつみつ
橡の実の一塊に雲の上
橡の実と天上の風遊びをり
橡の実の豊かに天へ捧げをり
橡の実を寿ぐやうに鳥の声
緑蔭を音なく飛べるフリスビー
藪蚊とも吾が掌にある痒み
水引草日差しまで引き寄せて
松風草如何なる風も逃さざり
しつかりと日差し捕まへ花臭木
土地といふ豊穣なもの金水引
空中に見えぬ橋あり小葉擬宝珠
欄干は無くて済むもの小葉擬宝珠
小夜の雨露草に宿りをり
小夜の雨葉に残しをる水玉草
日の斑はも宿りてをりぬ水引草