片倉城址公園から高尾山、
今日は奥多摩の山へ行こうと思ったが、夜中に調子が思わしくなく中止にしたが、朝いつもの時間に起床すると、治っていたので、計画を変更して片山城址公園を散策することとした。九時過ぎに家を出て、十時過ぎには京王片倉駅に到着し、目指す片倉城址公園は駅から右手にまっすぐ降りて、湯殿川に架かる橋を渡れば、菜の花が美しい。そこから少しで片倉城址公園の入り口で、トイレや全体の案内図があり、辛夷の花の大樹がいくつかまず目に付く、彫刻の作品が多く、見れば北村西望氏の作品を始めとして、西望賞受賞作品がいくつも展示されてなかなかの圧巻である。自然の中で芸術が楽しめるというところも良いなぁと、思いつつ見れば、木五倍子の花が沼の水面に映るように垂れて、それに従って陽の光も雫となって天界から落ちて来ているような感じがするのである。見れば二輪草の葉があり、蕾を散見するが、開いているものはない。多いのはカタクリの葉である。全体が咲いたらさぞかし素晴らしいだろうと思わせるものがある。城址公園となっているが、山城である。室町時代の築城でとある。扇屋上杉家がここを支配していたようである。山道を行く感じで登れば、雪割草を見る。小さいのやら若干大きいのやら、白いのやら紫のやら、数はそんなには多くはないが散見する。そしてカタクリの花も大きく開いているものをいくつか見る。山道を詰めて行けば、本丸に至り、そこに机と椅子があり、一人のクレヨン画家がしきりに写生をしている。近づきがたい雰囲気で、気迫を感じるというところがとても珍しい。本丸の向かいに二の丸広場がすぐ広い。ここは台地のような感じで、その向こうが畑となっており、とても気持ちが良いところで、しばしそこで一息をつく。そこからまた山道を下りて、カタクリの花や雪割草を愛でて、カイコバイモがどこにあるか分からず、尋ねれば知ってる人が居て、そこに行けば、あまりにも遠すぎて、あるにはあるが望遠レンズがなければ写真に収めることが出来ない。もう少し先へと散策すれば、アズマイチゲの群落があるが、時間が早いせいか花弁が開ききっていないのが残念ではある。沼の脇を通ればカメラマンが三人ほど居り、見れば色鮮やかなカワセミがいる。その先は民家となっているが、カメラマンが何人も居り、行けばカタクリの花が花盛りで、そこの花をカメラに収めて、家人にお礼の言葉をかけて、さて帰ろう。考えてみると京王片倉の先が高尾山口の駅が終点なので、高尾山のネコノメソウを見に行こうと思い立って、高尾山口の駅が十一時四十分頃であったろうか、琵琶滝コースをゆっくりと歩めば、登山道の石垣にユリワサビが散見され、今の時期一番多いのはユリワサビではなかろうか。また、カンスゲのひと叢を見る。青木の実の赤いのもあるが、芽も随分と育っており、青木の花の開花も間近ではなかろうか。琵琶滝の辺りを見れば、ヨゴレネコノメソウ散見する。さらに登って行けば、途中途中にハナネコノメソウを見るが、数はそんなには多くはない。渓流を詰めて山肌に取り付く辺りで、ヤマルリソウの群落があり、見れば数は多くはないが咲いている。そこら辺は日当たりが良いのでタチツボスミレも何輪か咲いている。その先からは階段となり、ここが一番辛いところだが、登って行けばミヤマシキミの花芽を見る。そこを登り詰めて、途中に山茱萸に似たダンコウバイが美しく咲いている。黄色が真に鮮やかである。その先を道なりに行けば高尾山の頂上へ到着し、人は多いけれど良いのは石垣の上に座れるところで、買っていたパンを昼食でい頂く。残念ながら今日は富士は少ししか確認できず、地平線に雲が多い日のように思われる。頂上に木五倍子が二本、藪椿も何本か散見する。木五倍子は今が盛りと咲いている。さて、次は蛇滝コースを降りるために、四号路に入る。階段が多いコースだが、時期によっては、花も多いコースである。それでも、ヨゴレネコノメソウ見たぐらいか。いや、途中にヒメカンスゲを見た。このコースの良いところは吊り橋のあるところで、立派な吊り橋だが、歩くとやはり揺れて、出口の所の木五倍子が満開で、その木五倍子も揺れが止まないところが愛嬌ではなかろうか。菫は日当たりの良い所にナガバノスミレサイシンを見る。ピンク系の可愛いものがある。さて四号路が尽きて、蛇滝コースの本来の山道らしい道をひたすら下って行けば、蛇滝の修験滝に至り、ネコノメソウの群落やハナネコノメ草の群落を散見する。谷に沿って行けば見事に満開のところもある。どんどん降りて行けば、少し広場的な所があり、目を凝らして見れば、二輪草の葉っぱが敷き詰めたようになっており、探せば一輪は満開のものがある。さあ、後は渓を詰めて、白梅の明るい梅園を見れば、後はバス停と行くのみである。十四二十分過ぎであったか、バスは満杯で出発し、立ち席もまたぎゅうぎゅう詰めの感じで出発である。無事、高尾駅へ到着し、後は帰るのみである。
ありがとう、片倉城址公園。
ありがとう、高尾山。