ヤマユリ | 俳句とお星様と山歩き

俳句とお星様と山歩き

俳句は、日々の散歩の頂きものです。お星様の話は、今は中断中です。山歩きは、主に奥多摩周辺が主です。2006年1月6日に開設したヤフーブログから移転してきました。よろしくお願い申し上げます。

 

夜光虫海辺の波となりにけり

 

コロナも止まることのない勢いとなっております。困ります。電車が乗れなくなります。

 

抱かるることのぬくみや夜光虫

夜光虫分けて架け橋島へ行く

海岸にひかりの帯や夜光虫

夕凪のそぞろの街や流川

夕凪やひようたん島がひよつこりと

夕凪へポンポン船が水尾を引く

夕凪へ水飛沫立て鳶の足

飛び跳ねる飛沫もありぬ貴船川床

貴船川床橋渡りくる鞍馬越え

木の根道下りくる人や貴船川床

貴船川床山気漂ふひとつ渓

夫と妻出会ひの頃の藍浴衣

佇まひ歩幅にもある浴衣かな

踏み石に二足の下駄や宿浴衣

浴衣着て胸に重みのありさうな

姥百合や飛び石渡る渓の道

姥百合の向きそれぞれに語り合ふ

姥百合や山中に湖十二ほど

姥百合や倒れ木抱く湖の碧

夜濯ぎと伴に諍ふ声のせり

夜濯ぎや明々灯る単身寮

夜濯ぎや人に語れぬ胸の内

夜濯ぎや天に遮るもののなし

山中に朽ちゆく墓や夜鷹啼く

夜鷹啼くむら雲呼んでをりしかと

石畳残る旧道夜鷹啼く

夜鷹啼くコキリと鳴らす首の骨

雷鳥の家族と出会ふ嵐かな

雷鳥とひと言はなしすれ違ふ

雷鳥の声はすれども姿なし

雷鳥と神々が棲む高みかな