(写真は、ホタルカズラ)
よどみなく風を捉えて矢車草
砂川に阿豆佐味天神社という社があり、自転車で訪ねてきました。立川の開墾の歴史ある社のようです。
初夏の空へ広がり風露草
人こばむ休園表示夏鶯
蝶の昼矢印四個ある信号
麦秋や砂川闘争記念館
標高を記す木柱五月雨
総けやき造りの社殿緑さす
新緑の風が抜けゆく社かな
風止みて豊の泉に緑さす
祭笛唐子が担ぐ手水鉢
四柱祀る社や桜の実
春風やなんじやもんじやの花白し
蔵ひとつ藤棚ひとつある茅屋
乱れなき躑躅の垣根ある旧家
垣根よりのぞけば牡丹屋敷かな
白躑躅どこの家にもある社
子供らの声に石楠花弾みをり
藤棚の下で執筆止まぬ人
所在なくたんぽぽの絮風を待つ
新緑の風連れてゆく自転車道
曇天に憩ひてをりぬ花水木
藤棚をことさら風の通ひをり
信号でする足踏みやサングラス
松の芯地球の地軸示しをり
老いてより冴ゆる直観チューリップ
白壁を背としてをりぬ藤の花