長き足伸べてゐる人暖房車
吟行会があり、烏山の寺町を散策してきました。其角の墓や歌麿の墓があり、初めてだったので新鮮でした。
寺の町冬菊そろふ花屋かな
石材店案内マップ寒波来る
沢庵や石屋の多き寺の町
巡回バス揺られて寺へ師走なり
烏山中学校の寒稽古
枝垂れゐて骨なす寺の枯木かな
ちんまりと不動明王返り花
頬に手を添える観音実千両
雪催仏足石にあるぬくみ
庭の枯鉢のものにも及びけり
冬耕や賢治の詩碑が語ること
寺町や壺にあふるる冬の菊
曇天や読経漏れくる冬障子
冬木の芽仏の言葉掲げあり
年越しや蕎麦禁止の碑寺にあり
綿虫や其角の墓は何処かと
侘び寂びや其角の墓の冬紅葉
寒風や遺影を置きぬ其角墓
冬空を映す波板玻璃の窓
風鐸の垂れたるままや雪催
観音刻む歌麿の墓寒の菊
冬紅葉鏡となりし水面かな
冬の池まるで置物鷺一羽
冬椿朱の橋むすぶ浮見堂
冬紅葉よりも燃え立つ浮見堂