マンションやアパートの過剰供給により、これからの不動産経営は激戦を極めるだろうことは周知の事実だ。
そんな中で最近特に注目を集めているのが、デザイン性の戸建賃貸だ。
私もアパートはもちろん、戸建賃貸経営もやっている。
戸建賃貸のメリットを簡単に列挙するとこうだ。
大家のメリット
・相場よりも割高で家賃を設定できる。つまり、利回りが良い。
・家賃が高くても入居したいニーズがあるので、優良顧客を呼び込むことができる
・入居付けは容易である。供給が少なく、需要がある。
・1当地である必要がなく、駅近くなどあまり気にする必要がない
・家族で入居することが多く、一度入居すると長期利用してくれる
・投資額が少なくて済む
・最終的には、中古住宅として販売することもできる
お客のメリット
・1階だけでなく、2階もあり、何より部屋数があるのでプライバシーを確保しやすい
・集合住宅ではないので、音を気にする必要がない。これが特に重要。
・浴室をゆったりした設計が可能
・家庭菜園を楽しむことができる
・駐車場が敷地内である
・専業主婦の場合、集合住宅のようにご近所付き合い、組合等気にする必要がない
・何より子供をのびのび育てることができる
一人暮らしも楽しいものだが、新婚世代や子供を持つ若い夫婦は自分たちの時間、プライバシーを大切にしたいという考えがあるので、特にこのような属性には戸建は人気がある。
地方でも十分通用するのも魅力だ。
私は個人的には、初期投資が小さく済むのと長く住んでもらえることが多いのが気に入っている。
大手の新築アパートを建てようものなら、土地は別に最低でも4、5千万はかかるだろう。
それが戸建なら一戸800万程度で済む。
様子見で増やしていくことも可能だ。
私がこれから何もない状態で不動産投資を始めるなら、新築なら間違いなく戸建だ。
ただ一つ私にとってデメリットと感じているのは、アパートならガーデニングなどで近寄り生活状態をそれとなく調べることもできるが、戸建の場合はそれがなかなか難しい。
そこでこれを回避するために私は自分の顧客とは接点を作っている。
最近はほとんどの大家が管理会社に任せるのが当たり前のようになっているが、管理会社が絶対であるかというとそうでもない。
本当に良心的なものもいるが、ほとんどが最低限のことしかしない。
それで手数料はちゃんと取る。
大家として本当に自分で一人立ちしてやっていきたいのなら、私は絶対に自管物件を持つことをお勧めする。
私は元々サラリーマンで営業経験があるから臆することなくできるが普通にご近所付き合いができれば誰にでもできることだ。
また、自管をすれば、本当の意味での管理会社を利用する目が養われる。
話は戻るが私の戸建はギスギスに建てないようにして、ちゃんと家庭菜園ができるくらいの土地は残してある。
そこが接点となる。
そのツールとして、電話とメール、そしてツイッターなんかも使うことがある。
お気づきかもしれないが、属性も実は家庭菜園やガーデニングの経験、興味のあるものを集めるようにしている。
そういった人を実は優先している。
また強制ではないが、あることをすると駐車料金を無料にするなんてのもしている。
連絡があれば、無料でミニ耕作機を貸したりもしている。
シャベルを使うよりも圧倒的な時間短縮だ。
こういったサービスであれば、今の若い夫婦でも大家と接点を持つことを許してくれる。
つまり、昔のようにでしゃばり過ぎないのが大切だ。
必要な時に呼んでもらう、何気なくツイッターなどで普段から繋がっておく。
中にはドライな人もいるから見極めが大切だ。
私の戸建のキャッチコピーは 「 子供と一緒に野菜を作ろう!! 」
どこにでもあるアパートやマンションは立地といかに価格を安くするかをお客はこだわります。
しかし、質のともなった戸建であればそれだけでお客の琴線に触れ、逆にお金を出し惜しみしない傾向があります。大家がサービスを工夫すればさらにお客の心をぐっとつかむことでしょう。
前回の記事 でも書きましたが、戦略と戦術を立ててやることは大家も他のビジネスもなんら変わりはありません。
今回の戦略は戸建であり、戦術は家庭菜園、優良顧客の囲いこみ、顧客との接点です。