「未納印」とは、郵便料金が不足していた郵便物に対して押される印のこと、これは特に明治期の郵便制度において重要な役割を果たした。


 未納印の歴史と用途
•     導入時期:1882年(明治15年)5月12日、駅逓総官達によって支給され、同年7月頃から使用開始。
•     初期の用途:差立局(差出人側の郵便局)で、料金未納を示す証示印として使用。
•     制度変更:同年12月31日、「先拂又ハ不足」印が廃止され、未納印は配達局(受取人側)でも抹消印として使われるようになった。
•     使用期間:公式には1900年(明治33年)まで使用されたが、その後も便宜的に使われることがあった。
 

 印影の特徴
•     「未納」とだけ彫られた方形の枠線内の印影が基本。
•     枠線の太さや角の形状(角ばっている・丸まっている)などにバリエーションがあり、局によって異なる。
•     局名が入っていない「局名無印」も存在。
 

 コレクター視点での魅力
•     明治期の実逓便(実際に使用された郵便物)に押された未納印は、郵便史・切手収集の分野で非常に貴重。
•     例えば、明治33年の菊切手3銭2枚貼りの郵便物に「未納」印が4ヶ所押されているものがオークションに出品されている例もある。