こんにちは。
桜水現実(オースイうつつ)です。

昨夜のセッションから、ちょっと思い出したことを書きたくなりました。

小さい頃、祖父の家にものすごく大きな紀州犬がいました。

撫でられるのをとても嫌い、祖父以外には絶対触れさせず、撫でようとすると、低い声で唸るのです。

動物好きの小さい私は、大抵の動物には好かれてきました。
でも、このシロは、撫でたくてたまらず、手を出しても、そのたびにひどく吠えられて、すっかり怖くなってしまいました。

そんなある日、祖父と庭に座っていて、何か他の話をしていました。

私はその話に熱中し切っていました。
ふと気がつくと、なんとシロの頭をいつの間にか撫でていたのです。

今まで指一本触れさせてもくれなかったのに、気持ちよさそうに、目を閉じているのです。

途端に私ははっと我に返りました。
すると、シロも我に返りました。

ぱっと目を開け、飛び上がり、唸りながら、去っていったのです。

祖父が楽しそうに大きな声で笑いましたが、私は驚いたまんまでした。

いま思い出しても、とても不思議な事件でした。

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コーチングセッションでは、「自然に接する」ということの難しさを感じていらっしゃるクライアントさんに時々出会います。

パートナーとの関係性、家族との関係性。親しい友人との関係性。

近づきたい、触りたいと思えば思うほど、自然でなくなってしまうのです。

シロは、きっと怖がりだったのだ、と今わかります。

シロは触られるのが嫌いではなく、怒りっぽいわけでもなく、
ただ気が小さくて、怖がりで、その大きな身体からは想像も出来ない臆病さを持っていたのだ、と。

また、その大きな身体故に恐々と手を伸ばす子供や大人の心を感じとって、反応してしまう繊細さを持っていたのだ、と。

シロは本当はむしろ寂しかったのかもしれません。

人は自分の合わせ鏡なんだなぁ、と感じます。

ただただ自分の興味あることに熱中し、シロに対して心から緩んでいた私に、
シロはあっさり撫でられることを許してくれました。

私は、シロに対して、隙だらけだったに違いないのです。

もしかしたら、人と人とのコミュニケーションも、隙だらけのほうがうまく行くのかもしれません。

相手に与える知らず知らずの緊張や恐れは、そのまま自分に返ってくるのでしょう。


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私はあのとき、祖父との話に没頭していました。
自分の「熱中」を祖父に表現することだけに集中していました。

自分のスピリットの向かう「熱さ」のみに対しており、シロのことは何も考えていませんでした。

でも、その時皮肉にもシロはあっさりと心を許してくれました。

自分に熱中し、自分に恋して愛することは、相手に身勝手になることとは大きく違うのだと感じます。

むしろそれは相手への懐を深くし、自然な受容へと繋がるのだと、今、シロとのあの一瞬を思い出して、思います。

心を通じ合いたいのに通じ合えない関係があるとき、
怖がる相手、緊張する相手は、自分自身を映す鏡。
怒る相手も、恐れを抱えた自分自身の鏡。

その相手に、
怖がらないで、となだめてみたり
怒らないでよっ、と言い返すよりも

まずは自分のなかのそれらの「恐れ」を認めて
その言葉を自分自身にこそ言ってあげる。

そして、まず自身がリラックスすることのほうが
遥かに有効だと感じます。

隙だらけ(笑)であることは、ありのままであること。

そして、また自分と付き合うことに楽しく熱中していることかもしれません。

そんなシロを思い出させてくれた昨日のセッションもまた、
私にとっても、素晴らしい時間でした。

生きとし生けるものは皆、スピリットをその中にもっている。

そして、そこはきっと、怯えや恐れを知らず、言葉も要らない一つに溶けあえる場所なのでしょうね。

読んでいただき、ありがとうございます。


うつつ


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By アラン コーエン