大丈夫?

と、聞かれると人は悪い気はしない。
また自然に聞いてることが多い。

私の場合、あれ?顔色が悪いぞ、とか、目の動きがおかしいぞ、とかほんの些細な違和感を覚えると、
なんだか無意識のうちに聞いてるみたい。
顔を合わせてなくても
なんとなくぼーっとしてるとき誰かの顔が浮かぶと、
「大丈夫かなぁ」などと必ず思っている。

特に、男性は「大丈夫?」と聞かれることが大好きのような気がする。
もちろん答えは「大丈夫です!」と元気よく答えてくれなきゃ困るんで
「姉さん、なんとかして下さいよ~」と言われたら、聞いた手前、なんかしてあげなきゃいけない気になってしまうのだか、あまり華々しいヘルプは出来ないし、したとしても、途中で「なんで、あたしが?」となるので、
この問いは本当は軽々しくしてはいけないのかもしれない。

先日、友人の会社の高齢者のるつぼのようなところに
若い男性社員が入ったらしいのだが、
お姉様達が何かと世話を焼き、「大丈夫?」を繰り返していると
終いには周囲のおじさま達が「大丈夫に決まってるだろ!」といらいらと怒鳴ったらしい。
そんなこんなで人を逆に窮地に追い詰めることもありそうなので
なかなか要注意な言葉だな、と思う。

また、乱発し過ぎると、「うるせぇな、おふくろ」状態になるので、これとも要注意。

でも、である。

女性男性にかかわらず、
私も含めて「大丈夫?」と聞かれて
「うん!大丈夫」と答えることが多い。
そう答えてくることは、8割予測しているのに、なぜ聞いてしまうかと言うと、それはやっぱり思いやりだ。
それに聞かれて「ありがとう!大丈夫!」と答えることで、何故か少しだけ自分が奮起するのもわかる。

気遣ってくれるその気持ちが知らず知らずのうちに元気をくれるのだ。

人のやりとりは言葉だけではない。
目にみえないもののやりとりこそが、結構じわじわと自然に効いてくるもので、特に思いやりや優しさと言うものは柔らかいのに、強い力を持っている。

「大丈夫?」と言う言葉には、そんな風にマラソンランナーに少し遠くから声援を送るような、程よい距離があると思う。
「頑張って」が「前にすすめ」なら、「大丈夫?」の問いかけは「無理してない?」である。
皮肉なもので、休めと言われれば進みたくなって、また止まりそうになった足を前にすすめる。

適応範囲が極めて広く、
しかも気軽に使える魔法の言葉かもしれない。

あ、ちなみに
「家には妖精がいるんだよね」と言うとよく「大丈夫?」と言われるが
これは少し違うかもしれない。




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