『人間理解からの教育』 ルドルフ・シュタイナー
人間理解からの教育 (ちくま学芸文庫)1,296円Amazon読み始めて少しすると仰天した、教育法についての本を読んでいるつもりだったのに、前世が~とかの話になってきた。キリスト教徒じゃないんかよ。第一次大戦が終わった時代のはずなのに、なぜか四体液説とか、エーテルとか持ち出すし。科学者と哲学者の名前は、「唯物論にまみれて本質を見失ったかわいそうな人達」としてしか引用されないし、何なんだこれは。 教育論そのものとしては、子供が一個の人間として、生まれゆく様を、矯正することなくのばすってことだと思う。7年ごとに体の組織は入れ替わっているから、7歳からは前世からこの世に誕生した時とは別の人間になったんだよ、とか真面目に言っているからどういう顔をして読めばいいのかわからない。 具体的な教育法、例えば算数だと、まず 1,2,3とはやらない。君には腕があるね、IIつあるね、犬にはいくつあるかな、IIIIつあるみたいだね。って具合に、原始から数字を作り直す。大変にめんどくさいな。読み書きなんて早く学ばせちゃいけない、っていう割には6歳くらいから英語、フランス語の二つを外国語としてやろうとかで、ドイツならともかく、日本では意味不明なことになりそう。少なくとも日本では、あの漢字ドリルという苦行を小学生のうちにやっておかなければならないわけだし。そんなわけで全くもって共感出来るところがなかったのだけれども、これ日本にもあるんだな。実際には、どの程度シュタイナーのこの本のように進めるのか、ある程度はローカライズ、現代化されているのか。鞭による古典語教育への反発として、理想的教育論がいくつも出てきたことは分かるのだが、今の教育は当時と比べると随分人間的になったとは思うしなあ。