みかんも

ばななも

てれびも

ゆうきも

きぼうも

なにもいらないから

ひとりというじかんをください


けどそうしたらさみしいから

やっぱりいらない


どうしてもといったら

すこしのあいだだけ

むこうをみていてくれますか

 むれもまたひとりのにんげんからなる。


 漢字を持たない詩人は言葉を持ち、

 椅子は静かに語りかける。

 重いは出会い、また背負い、

 思いはめぐり、また石になる。

 

 旅立つ少年はメモ帳を手に、

 

 赤い屋根のあの家では

 皆が帰りを待っている。


 

 ―――如月小春「DAILY」を読んで

 

 




冷めたふとんにうさぎが寝ころび、

時計が小刻みに震えだす頃、

劇場に残された小さな影たちは、

自分の足跡を追いかける。