「倒叙(とうじょ)ミステリー」とは
物語の冒頭で犯人や犯行の手口をあらかじめ明かし、その後、探偵や警察がいかにしてその謎を暴き、犯人を追い詰めていくかを描く推理小説・
ドラマの形式です。
世界的代表作は『刑事コロンボ』が有名!
日本の倒叙ミステリー代表作『古畑任三郎』✨
がネット動画で人気沸騰中です。
なぜ再放送ドラマがこれだけ人気なのか?
ネット記事を元にまとめてみました。

刑事なのに拳銃を持っていない!
テレビドラマ「古畑任三郎」は、なぜ今も根強い人気を誇るのか。
「それまでの刑事ドラマとは異なり、中心となるのは会話劇だったことが大きい。それゆえに、
日本のドラマ史に残る名台詞が生まれた」。
『古畑任三郎』は、1994年4月にスタート。
いうまでもなく主演は田村正和、
そして脚本は三谷幸喜である。
レギュラーとしては第3シリーズまで創作。
最初から人気が沸騰したわけではない。
第1シリーズの平均視聴率は14.2%(関東地区世帯視聴率。ビデオリサーチ調べ。以下同様)。
当時はゴールデンタイムであれば20%を超えることがヒットの基準になっていた。
ところが、1996年1月から始まった第2シリーズで、初回からいきなり25.4%という高視聴率を叩き出す。その後も視聴率は20%を割ることなく、平均視聴率も25.3%に達した。
ここに至って、押しも押されもせぬ人気ドラマとしての地位が確立された。
第1シリーズと第2シリーズのあいだになにがあったのか?
カギは再放送で、それを通じて「面白い」という口コミ的な評判が広がった。
浸透に時間がかかった理由としては、最初に犯人がわかる「倒叙ミステリー」の形式だったこともあるだろう。
倒叙形式の面白さが伝わるうえで、犯人役の豪華さや意外な犯人役も一役買った。
第1シリーズの初回が中森明菜、第4回が笑福亭鶴瓶といったように俳優がメインではないスターたちも犯人役で登場。
さらに第2シリーズ第4話では大人気のアイドル・木村拓哉がやはり犯人役で出演。
普段は怒りを全く態度に出さない古畑任三郎!
この篇は最後に怒りを顕にして犯人(木村拓哉)の頬をビンタするシーンが印象的でした‼️
(その後、手が痛がってる態度も含めて…💦)
さらにファイナルでは、あのイチローがメジャーリーガー・イチロー選手(本人役)として殺人を犯す!という意外性の極みのような配役もあった。
推理力に秀でた古畑は、早々に怪しいと目星をつけた犯人を言葉だけでじわじわ追い込んでいく。普通の刑事ドラマのような取調室の場面やアクションシーンはない。刑事ドラマとしては異色だ。
そして、ひとしきり話が進んだところで、
古畑がひとり暗闇にピンスポットで登場し、
「私がいつわかったか、皆さんも考えてみてください」などとカメラ目線で語りかける。
そしてニヤリと笑みを浮かべながら、
「古畑任三郎でした」
と締めて暗転。解決篇に入る。
刑事役を演じたことがなかった田村正和。
「普通の刑事ドラマならば引き受けなかった」
その気持ちを変えさせたのは、
三谷幸喜の脚本だった。
「台本を読んだとたん、これはと思いました。
まずなぞ解きが面白い。構成が綿密で余分なものがないから、ぐっと引きつけられるんです」
一方、田村正和の「生活感のなさ」は、
三谷幸喜が古畑任三郎というキャラクターに求めていたものにぴったりだった。
クールな中にもどこかユーモラスなところと、
浮世離れした古畑任三郎の魅力は、
デビューから1980年代を経て役柄を広げてきた田村正和にしか出せない味だった。
こうして、田村正和にとって初の刑事役であり、
いまも多くの人たちに愛され、
テレビドラマ史に残るキャラクターとなった
「古畑任三郎」は生まれた。
第2シリーズ初回「しゃべりすぎた男」の犯人役となったのが、明石家さんまである。
先ほどふれたように、高視聴率をとって
『古畑任三郎』を軌道に乗せた回である。
事件は、小清水が大物弁護士の娘との結婚話で
邪魔になった別の交際女性を殺してしまう!
というもの。
運悪く被害者に恋愛感情を抱いていた今泉刑事(西村雅彦)が小清水に陥れられ、逮捕される。
そんな裏があることなどまったく知らない今泉刑事は、よりによって小清水に弁護を依頼。
だが古畑は小清水に疑念を抱き……
という展開である。
明石家さんまと「相棒」の奇縁
さんま演じる小清水と田村演じる古畑のテンポの良いやり取りはまさに丁々発止。
それだけでも見応えがある。
だが最後は法廷の場で、
古畑が小清水の小さな勘違いを突破口に追い詰め
とうとう罪を認めさせる。
連行される小清水。その際のやり取りが面白い。
小清水「あんた、ええ弁護士になるな」
古畑「どうもありがとうございます」
小清水「今すぐ、司法試験受けなはれ」
古畑「いやあ、自信ないです」
小清水「できるだけ、早くでっせ」
古畑「どうしてですか?」
小清水「決まってまっしゃろ、
僕の弁護するんです。(含み笑いだけで返事をしない古畑に)頼んまっせ」
もちろん現実味はない。
だが弁護士も刑事(特に古畑)も、理詰めで相手を説得するという点では似ている。
この弁護依頼は、小清水が古畑に対して示した最大限の敬意と受け取れる。
古畑の内に秘めた信念
もうひとつ、古畑任三郎の刑事としての矜持が見えた名セリフにもふれておこう。
仁義なき戦い!で一世風靡した菅原文太が小暮音次郎という警視庁の刑事役で出演している。
階級は警視で、古畑の上司にあたる。
被害者家族の復讐劇である。
もちろん法的には許されていない。
だが感情として理解できなくはない。
古畑にアリバイを崩された小暮も、
「わかってくれ、俺が法に代わって」と訴える。
すると古畑は、いつになくきっぱりとした口調でこう返す。
「小暮さん、それは違います。
人を裁く権利は我々にはありません。
我々の仕事はただ事実を導き出すだけです」。
実はこのやり取りの前に、古畑がどんな場面にも拳銃を携行しないことを知って小暮が呆れる場面がある。法を犯しただけでなく、拳銃を使って復讐を果たした小暮に対し、古畑は組織の上下関係を超えて反論したわけである。
普段はどこか飄々とした古畑の内に秘めた信念を吐露したセリフとして印象深い。
視聴者それぞれの心に残るセリフ
『古畑任三郎』は、
紛れもなく名セリフの宝庫だ。




