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日本国内の軽量級の猛者と呼ばれる選手はランバー・ソムデートM16というルンピニー3位(王者になれなかった!当時のムエタイの軽量級の層の厚さは恐ろしい)を前にしたら、お話にならないという現実を叩きつけられていた。
この試合までにおけるランバーのセンセーショナルっぷり!
はっきりいって、普通は外敵のナックモエ(ムエタイ戦士)の躍進っぷりに観客・ファンもヤキモキし、悔しい思いを募らせて見る感じになるはず。。。
なのにランバーに対しては、そうはならなかった。
何故か??
『ランバー』とは、タイの言葉で『おバカさん』という意味だ。
彼のおちゃらけた入場~試合時~試合終了後までのパフォーマンス・挑発行為の楽しさに、いつの間にか日本のキックファンから愛される存在にもなっていた。
だから、ファンは悔しいという思いにもなってなかった。
そして、ただダンスしたり飛び跳ねたり、
腰やお尻を振ったり、
キスしたりのおふざけ行為"だけ"の選手だったら愛されるほど、日本のファンの目線は甘くないし、優しくもない。
そうじゃないんです!
試合時における余裕をかました挑発をした途端に、いきなり繰り出されるパンチ・キックのスピード!
キレ!
破壊力!
動きそのものの躍動感!
彼の身体能力が軽量級とは到底思えないほどの強さ、怪物っぷりにファンは認めていたのです
ファンを外敵であろうと敵視させない"だけ"の、そこには"説得力"があった。
これぞ、規格外!という感覚。
ボクシング界には、"フィリピーノ・フラッシュ"ノニト・ドネアという男がいるが、
どことなくSフライ級、バンタム級のドネアとかぶって見えるんです。
野性の部分が、そう見えるんです。
あと、ちなみに『ソムデート』という名前は、
『ソム』=在る、
『デート』=強さ、
というタイ語の由来。
この名前は師匠からリングネームとして授かったらしいです。
ーーーーーー
で、山口元気との試合だ!
試合前のカメラに向かってのインタビュー。
タイ語で通訳しているのは大江慎!!
少し前のブログでも書きました、あの吉鷹さんとの歴史的一戦を繰り広げた、あの!大江慎です!!
もう、たまらないですよね!?
大江慎がタイ語で、ランバーに何やら質問をする。
ランバーから帰ってきた返事は、
「今日の相手の事は、特に知りません」
「勝つ確率?フィフティ・フィフティじゃないですか?」
と、リラックスした表情で答えるランバー。
そして後楽園ホールの入場口手前の通路にて、ランバーは歌をうたいながら、程よい緊張感と程よいリラックスしてる状態が見てとれる。
相対する山口元気の佇まい、
表情は明らかにナーバスになっている!
最後の砦という一戦を前にしてなのか?
ランバーという強烈すぎるナックモエと対峙するという覚悟なのか?
明らかに堅い!堅すぎる!!
そしてこの日、先に入場したのはランバー。
腕を広げて飛び跳ね、
楽しそうな笑顔でダンスしながらの入場。
リングに上がる手前でロープサイドのエプロンでもダンスをして焦らす余裕っぷり。
試合が楽しみなのか?
皆から観られてる、この時間が試合よりも一番好きなのか?
ランバーにとって、この瞬間が至福の一時。
そんな風に僕の目には映る。
そして、リングアナが「山口元気の入場です!」
とコールするや、
ズン!ズン!チャッ!
ズン!ズン!チャッ!
ズン!ズン!チャッ!
ズン!ズン!チャッ!
そう!!
QUEENの「WE WILL ROCK YOU」が流れる!
なんて、カッコイイ選曲だろう!!
そして、リングに歩みを始める前に「あーー!!」と一声あげて、リングに向かい歩みだす!
ガウンを着て、頭からかぶったフードから見える僅かな表情からは、
何故か悲壮感が漂うのは僕だけだろうか?
「悲壮感」…心を奮い立たせようと、雄々しく立ち振る舞うという感じ。
「無敗の天才、山口元気」が、先にある敗北を予期していたのだろうか…分からないが、そう見えた。
そして、リングに上がる!
リングの上での二人の佇まいが、あまりにも対照的なコントラストを描く。
山口元気は、シャドーも何もしない。
とにかく、じっとしている。
リングアナより、先にコールされたのは山口元気。
後にコールされたのがランバーなのだが、
「青コーナー、ルンピニーフライ級3位~」と述べているのに、ランバーはコーナーにいる美人な花束を持った女性の所に先に行って花束をもらおうとするような、おちゃらけをする!
ちなみに、その女性。
格闘技番組SRSにて、田代まさし=マーシーのアシスタントをしていた女性タレントでしたね。
畑野浩子です。
そして、花束を受け取り、ついにゴングが鳴った!!
とりあえず、ここまで!
ごめんなさいm(__)m