※前回「中学受験は納期固定のプロジェクト」という話を書きましたが、
今回はその中でも「志望校の見立て」に絞って書きます。

 

 


中学受験で難しいのは、

「この子はどのあたりに収まりそうか」

という見立てだと思います。

  • このまま伸びるのか

  • 志望校は現実的なのか

  • どこまで狙えるのか

 

我が家では、この見立てをする際に
2つの軸で考えていました。


■ 2つの軸

① 理解の速さ(どれだけ早く分かるか)
② 継続できる力(やり続けられるか)


■ タイプは4つに分かれる

この2軸で見ると、ざっくり4タイプになります。

① 理解も速く、継続もできるタイプ

  • 教えればすぐ分かる

  • 自分で回せる

👉“「勉強しなさいといわれたことがないのに出来る」子”です。

   羨ましいです。

② 理解は速いが、継続が難しいタイプ

  • センスはある

  • ただムラがある

👉上振れはあるが、安定しにくいタイプです。

   地頭が良いとされるのは①も②もどっちもですね。

③ 理解はゆっくりだが、継続できるタイプ

  • 一度では分からない

  • ただ、やり続けることはできる

👉我が家は上はこちらのタイプでした。

この場合は、

時間をかけて積み上げる戦い方

がハマります。

④ 理解も継続も難しいタイプ

👉戦い方の設計が一番難しいタイプです。

  • 目標設定を現実的にする

  • 学習ハードルを下げる

  • 習慣を作る

など、

かなり意図的な設計

が必要だと感じました。


■ なぜこう考えるのか(親自身の感覚)

親自身の中で、いままでに受けてきた幾つかの資格試験等の際に、

「この試験に受かるにはどのくらい必要か」

という見通しが勉強開始前にきっとあると思います。

  • 勉強量

  • 必要な期間

  • 到達すべきレベル

  • 今のレベル

それを踏まえて、

(できればタイパよく)受かる見込みのある試験なのか

という考え方を大人ならしていると思います。


■ 中学受験でも同じかと

中学受験でも、

「この状態から、この学校に届くか」

を日々の単元学習とは別の視点では考えていくと思います。

  • 残り時間

  • 現在地との差

  • 積み上げられる量

これを見て、

現実的なラインを見立てる

というイメージです。

■ 予測しやすいタイプ

実感としては、

継続できる子の方が予測しやすい

です。

  • 計画通り進められる

  • 学習量が積み上がる

→ どこまで伸びるか見えやすい

 

逆に、

  • ムラがある

  • 勉強量が安定しない

→ 上振れはあるが読みづらい


■ もう一つの難しさ:そもそものレベルが分からない

もう一つ難しかったのが、

上のレベルの「勝負感」が分からない

という点でした。

 

自身が学生時代の経験から、偏差値xx前後の学校の経験はわかっても、

それより上(+5〜10)の世界は実感がない

です。

  • どの完成度で受かるのか

  • どこまで仕上げればいいのか

これが分からない。

 

これは、

中学受験未経験の親御さんだとさらに難しい

部分だと思います。


■ だから外部の情報を見る

このギャップを埋めるために、

  • 合格者のブログ

  • 成績推移

  • 受験体験

をかなり参考にしました。

 

特に、

「この成績でこの学校に受かる」

という具体例は、

見立ての精度を上げる上で非常に有効でした。

 

お子さんが難関校の方って、親御さん自身も高学歴の方が、

やはりそれなり多いです。

 

それらの方は、難関校に対する勝負勘があるので、

獲り切るための突き詰め方の参考にしました。

 


■ 一人目だと気づきにくい

現在2人目(2028)に携わっています。

 

一人目のときは、

「自分と同じようにできるはず」

と思っていました。

 

でも二人目で、

「そもそもタイプが違う」

と気づきました。

  • 理解の仕方が違う

  • 継続の仕方が違う

ここから、

個人差を前提に考える

ようになりました。

 

これは感覚ですが、

比較対象がないと気づきにくい

部分もあると思います。

 


■ 親としての役割と、その難しさ

ここまで書いておいてですが、

親の見立てはあくまで仮説

だと思っています。

  • その通りに進むとは限らない

  • ズレることもある

  • その前提となる「見立て」自体が間違っている可能性がある

だからこそ、

仮説 → 実行 → 修正

を回し続けることが大切だと感じています。

 

もし見立てがズレたまま、

  • 無理に引っ張ってしまったり
  • 必要以上に負荷をかけてしまったりすると

結果として、

その目標に届かなかったときに、子どもに申し訳ない

という気持ちが残ります... 。

中学受験を振り返ってみると、

これは一つのプロジェクトだったな

と強く感じています。

しかも特徴的なのは、

納期が絶対に動かないプロジェクト

だということです。


■ 納期は固定、やり直しはできない

  • 試験日は決まっている

  • 延期できない

  • 浪人も基本ない

つまり、

その日に「出せる状態」に仕上げるしかない

という世界です。


■ じゃあ何をやっていたのか

やっていたことはシンプルで、

試験当日にピークを持っていく設計

です。

これは自分自身が資格試験をいくつかやってきた中で、
一番重要だと感じていた考え方でもあります。


■ 最初にやったこと:ざっくりした着地予測

まず最初にやったのは、

「この子はどの辺に収まりそうか」

という仮説を持つことでした。

 

例えば:

  • 勉強期間(2〜3年)

  • 学習の継続性

  • 伸び方の感触

こういったものから、

「偏差値60前後には来そうだな」

というような、かなりラフな見立てを持ちます。


■ 志望校は「群」で持つ

その上で、

志望校を1校ではなく“群”で持つ

ようにしていました。

  • 通える範囲

  • 雰囲気

  • レベル帯

を見ながら、

現実的にあり得る学校の集合

を作っておくイメージです。


■ やっていたこと(5年生まで)

5年生くらいまでは、

日々の単元学習をしっかり回す

これが中心です。

  • 塾のカリキュラムを回す

  • 弱点を潰す

  • 基礎を固める

  • 学校見学にいく

👉いわば

“土台を作るフェーズ”

です。


※補足(我が家の少し偏ったやり方)

5年生の途中までは、かなり算数に偏った学習をしていました。
体感で言うと、学習時間のほとんどを算数に使っていた時期です。

その影響で、理科・社会は後から追い上げる形になり、
実際に結果として出てくるまでに半年近くかかったという感覚がありました。

最終的には間に合いましたが、

後から伸ばすことはできるが、時間はかかる

というのは実感としてあります。

このあたりの配分は、ご家庭ごとに戦略が分かれるところだと思います。


■ 少しずつ寄せていく(6年生)

6年生から、

少しずつ志望校に“寄せる”

意識が出てきました。

  • このままで届くのか

  • どの科目が足りないか

  • どこを伸ばすべきか


■ 6年生夏休み以降:プロジェクトが一気に収束する

6年生に入ると、

一気に“対象が絞られる”

感覚になります。

  • 志望校が具体化

  • 対策がピンポイント化

  • 不足分の補強に尽力する

  • 無駄なことを削る

フェーズになります。


■ 中学受験は「積み上げ+収束」

イメージとしては、

  • 前半:広く積み上げる

  • 後半:一気に収束させる

というプロジェクトです。


■ 最後に

中学受験はどうしても

  • 目の前のテスト

  • 日々の課題

に意識が行きがちですが、

少し引いて見ると、

「いつまでに、どこに仕上げるか」

というプロジェクトでもあります。


我が家では、

  • 最初にざっくり仮説を持つ

  • 志望校は群で考える

  • 徐々に絞っていく

という流れで進めていました。

 

「今どのフェーズか」

を一度整理してみると、
少し見通しが良くなるかもしれません。

中学受験でよく聞く「NN(早稲田アカデミーの志望校別講座)」ですが、
日能研に通っている場合、

「NNって必要なの?」
「併用ってどうなの?」

と悩む方も多いと思います。

 

我が家は最終的に、
日能研+NN(前期:JG/後期:JG/5本勝負:雙葉JG)
 

という形を取りました。

結論から言うと、

NNは “授業”というより、“教材と実戦機会を買うもの”

これが一番しっくりきています。


■ 我が家の前提

  • 塾         :日能研

  • 志望校:雙葉中/JGなど

  • 日能研:JG日特

  • NN   :前期・後期は算数のみ数回Zoom受講、1月の5本勝負は可能な限り

1年を通してフルで通ったわけではなく、
“つまみ食い”に近い使い方です。


■ なぜNNを併用したか

理由は大きく2つです。

① 志望校対策としての補強

女子学院の問題はかなり特徴的で、

  • スピード勝負(1科目40分)

  • 思考力・発想力重視

ベースとなる偏差値が届いていない状況だったので

日能研のカリキュラムだけでは、
志望校対策が足りないと感じました。


② 相性を見つけてくれ、先行対策をしたかった

実際に3月にNNオープンを受けた時に、

  • 雙葉 → 点が取れない

  • 女子学院 → 手応えあり

という偏差値表とは逆の違いがあり、

「これは対策したら伸びるかもしれない」

と感じたのがきっかけです。


■ 実際の使い方(ここが一番重要)

我が家の使い方は少し特殊です。

●年内の受講は最小限

  • 算数のみ

  • Zoom受講(週1)

👉コストも時間も抑える

   日能研の日特も欠席しない運用


●教材はフル活用

これが本体です。

  • 5年分の過去問(整形済み)

  • そっくり問題

  • 他科目テキスト(受講外科目もいただけた)

👉教材目的”で使う価値が非常に高い


●秋〜冬はあえて溜める

  • 秋はあまり消化しない

  • 直前期(1月)に未来問として一気に解く

👉新鮮な問題として使える


●1月は「演習祭り」

  • NNのそっくりテスト

  • いわゆる「5本勝負」

これを複数回受けました。

 

結果は、

1勝7敗(ほぼ負け)

ただ、この状態がむしろ良くて、

「まだ足りない」という緊張感を維持できた

のは大きかったと思います。


■ NNの良かった点

① 過去問が提供される

  • 5年分提供される

  • 原寸大でレイアウトが綺麗

  • 問題別正答率データが貰える

👉コピーをしなくてよいのが、地味に効く


② 過去問提出スケジュールが早い

  • 10〜12月で一気に消化する設計

👉直前期は未来問の対策をする戦略が合理的


③ NNオープンが良すぎる

  • 受験料が無料

  • NN講師の熱量が圧倒的

👉保護者説明会で得られる情報クオリティが高すぎる


④ そっくり問題/5本勝負の質が高い

  • 見た目も中身も本当にそっくり

  • 本番で実際に競る集団内での位置取りがわかる

  • 5本勝負ではダミー受験票すら用意されている徹底ぶり
  • 本番までの集中力が持続

👉本番の方が少し簡単に感じられる


⑤ 他科目も実はテキスト貰える

  • 申し込んでいなくても配布あり

  • コスパが良すぎる

👉他科目分は我が家は1月直前期にまとめて消化


■正直なデメリット

① 両立は普通にきつい

日能研+NNは、

やろうと思えばいくらでもやることが増える

です。

 

👉取捨選択が必須

   振替がない5本勝負が数回あり、日特と両立できない時があった

   振替受講は平日開催なので、小学校を休む必要がある


② 諸刃の剣

NNは学校特化なので、

併願校に割けるリソースが減る


③ 「全部やる」は無理

配布される量はかなり多いです。

 

👉使う前提で取る”のではなく、“選んで使う”


■ 一番伝えたいこと

NNはよく「通うかどうか」の“ゼロヒャク”で語られますが、

実際には、

“どう使うか”の方が100倍重要

です。


■ 我が家の結論

  • 授業 → 最小限

  • 教材 → 最大活用

  • 直前期 → 一気に投入

この使い方で、

かなり効果はあった

と感じています。


■ 最後に(これから検討する方へ)

もしNNを考えているなら、

  • 志望校との相性

  • 時間的な余力

  • どこまでやるかの線引き

この3つを最初に決めるのがおすすめです。