新たなレベル分類について | 大野もとひろオフィシャルブログ Powered by Ameba

新たなレベル分類について

 

ワクチン接種が進んでいて、すでに埼玉県の全県民に対する接種率は75パーセントを超えています。また、新たな治療薬として、中和抗体薬に加え、経口薬も年内に実用化される見通しです。

こうした中、感染者数の増加に比べ、重症者数の増加が少なくなるなど、患者像も変化しています。

このため、感染拡大の状況よりも、医療のひっ迫度合をより重視していくことが必要となります。

国の新型コロナウイルス感染症対策分科会においてもこうした議論が行われ、新たな指標としてレベル分類の考え方が示されたところです。

レベル分類については、新規陽性者数と医療ひっ迫との関係が都道府県によって大きく異なっていることから、都道府県ごとに感染状況と医療ひっ迫の状況を評価する目安を示すことが求められています。

そこで埼玉県では、4つのポイントから現状を評価し、各レベルに必要な対策を機動的に実施することとします。

ポイントの一つ目は、医療ひっ迫状況をより重視する指標とすることです。新規感染者数等も参考指標として用いるものの、病床のひっ迫等の医療提供体制の状況を中心に考えていきます。

二つ目は、地域の感染状況をよりきめ細かくモニタリングすることです。具体的には、保健所単位や二次保健医療圏単位で状況をモニタリングしていきます。

三つ目は、国が示した予測ツールの活用です。予測ツールにより、数週間後の入院者数を一定程度予測することが可能となるため、このツールを活用し、医療ひっ迫を回避するための早期の警戒と対策を実施していきます。

最後に、新たな変異株の発生など、予測のつかない事情も考慮する必要があることから、レベル移行は単純に数値で判断するのではなく、指標等を参考に総合的に判断していくことがポイントとなります。



以上のポイントをもとに、レベルごとの状況やレベル移行の目安、レベルごとに実施する対策等を整理しました。

レベル1においては、警戒区域アラートや注意報を用いて、市町村ごとの感染拡大兆候をいち早く情報発信していきます。

レベル1からレベル2への移行については、医療のひっ迫度を表す病床使用率が20パーセントを超えたかどうかを重視します。

また、新規陽性者やPCRの陽性率等の指標を地域ごとに注視し、レベル移行について総合的に判断します。

レベル2の段階では、まん延防止等重点措置に伴う協力要請や、感染拡大傾向時の無料検査を実施します。保健所についても、保健所に派遣する看護師の人数を増やすなど体制強化を開始します。

レベル2からレベル3への移行については、3週間後の必要病床数が確保病床数を超える場合や病床使用率が50パーセントを超える場合など、医療のひっ迫状況を分析し、レベルの移行を総合的に判断します。

レベル3の段階では、緊急事態宣言に伴う県民への要請を行うとともに、入院が必要と判断された方の搬送先が確定するまでの間、緊急的に酸素投与を行えるよう酸素ステーションを開設します。

また、入院基準を変更し、原則としてリスク表で6点以上の方を入院調整の対象とすることで、真に入院が必要な方が入院できる体制を敷くとともに、病床のさらなる積み増しを行います。

それぞれのレベルに応じて必要な対策を速やかに実施していきます。なお、各レベルで実施する対策については、現段階で想定されるもので、必要な対策の内容は、各指標に加えて変異株等の状況等を踏まえて総合的に判断させていただきます。

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0701/shingatacoronavirus.html