まん延防止等重点措置区域の拡大について | 大野もとひろオフィシャルブログ Powered by Ameba

まん延防止等重点措置区域の拡大について

 

先週金曜日16日の新型コロナウイルス対策本部会議の決定事項等について報告します。

埼玉県の感染状況は、15日、1月30日以来、約半年ぶりに新規陽性者数が300人を超えるなど、拡大傾向が明確になってきました。

特に、感染力が強いと言われているデルタ株の拡大もあり、緊急事態措置区域である東京都との往来が頻繁、かつ、新規陽性者が急速に増加しつつある地域に対し、迅速に感染拡大防止対策を講じる必要がある状況です。

そのため、対策本部会議に先立って開催した専門家会議での御意見を踏まえ「まん延防止等重点措置」の措置区域の拡大について決定をさせていただきました。

措置区域が拡大される地域の県民・事業者の皆様には、今以上の多大なるご負担をおかけすることになります。

しかしながら、この措置区域拡大は、救える命を一人でも救うため、新型コロナウイルスの急激な感染拡大を食い止めるために、必要な対策と考えています。

県民・事業者の皆様には、引き続き御協力をお願いします。

はじめに、埼玉県と東京都との新規陽性者数の比較です。

従前からの傾向として、埼玉県は東京都の陽性者数の増減の推移とほぼ連動しています。

ただし、東京都の陽性者数に対する埼玉県の陽性者数との比率は、第3波の際には東京都の約3割~4割だったのに対し、直近4週間では約2割の水準となっています。

詳細な原因は不明ですが、県民や事業者の皆様に御協力いただいていることや、埼玉県が特に力を入れている高齢者対策や積極的疫学調査などの対策により、その比率について一定程度抑えられているのではないかと考えています。

現在、東京都の感染状況が急速に悪化していますが、今回の措置区域の拡大によって、何としても都内由来の感染を低い水準で抑えていきたいと考えています。

次に、感染経路の推移です。

直近の感染経路では、『家庭内』が一番多く、二番目に『都内由来』となっていて、この二つの合計で全体の約半分を占めています。

『家庭内』の感染防止には、マスク、消毒・手洗いなど『基本的対策の徹底』が必要です。

また、『都内由来』の感染防止には、まずは都内への往来を控えること、また、やむを得ず往来する場合でも、可能な限りの感染防止対策を講じた上、目的の場所以外に立ち寄らず、直行・直帰を徹底することが求められています。

都内由来が多く、また、市中感染が見られ、過去に急拡大した地域もあることから、早め早めに対策を講じることが必要と考えています。

次に、まん延防止等重点措置区域の指定について、基本的な考え方を説明します。

今回の措置区域の拡大に当たっては、まず、市中の感染防止の観点から、国の指標でステージⅢ相当とされている『1週間における人口10万人当たりの新規陽性者数が15人以上』の市町村を抽出しました。

次に、地域的な陽性者の集中防止の観点から、県全体の1週間における人口10万人当たりの新規陽性者数がステージⅣとなる人数(1週間で1,835人)を市町村の面積割合で乗じた人数を基準に、市町村の1週間における新規陽性者数が7月15日までの1週間で1日でも超えた市町村を抽出しました。

例えば、県面積の1%を占める市町村の場合では、18.35人を過去1週間で1日でも超えた場合、抽出されることとなります。

今回は、この2つの考えを両方満たす市町村を対象に、措置区域の追加指定を行うこととしました。

なお、措置区域の指定や解除に係る専門家会議諮問の目安(案)について、現在、市町村に対して意見を求めているところです。

来週開催する専門家会議で、市町村からの意見も踏まえ、措置区域の指定や解除を行う目安について、専門家の皆様にご意見をいただく予定です。

今回、措置区域の拡大について迅速に指定させていただきましたが、今後、措置区域の見直し、特に解除については、毎週検討し、状況が改善する場合には柔軟に見直しを行うなど弾力的な運用を行っていきます。

次に、本部会議での決定事項です。

今回要請する措置区域拡大後の「まん延防止等重点措置」の期間については、7月20日から8月22日までです。

措置区域は、従来指定していた、さいたま市及び川口市の2市に加え、川越市、所沢市、春日部市、草加市、越谷市、蕨市、戸田市、朝霞市、志木市、和光市、新座市、八潮市、富士見市、三郷市、鶴ヶ島市、ふじみ野市、伊奈町、三芳町の16市2町を追加し、計20市町となります。

措置区域以外は、それ以外の埼玉県全域です。

それぞれの地域の飲食店における酒類の提供時間や人数などの要請内容については、従来と同様です。