埼玉県5か年計画大綱の策定について | 大野もとひろオフィシャルブログ Powered by Ameba

埼玉県5か年計画大綱の策定について

 

埼玉県5か年計画は、県政運営の基礎となる計画です。

現行5か年計画は本年度を持って終了することから、令和4年度から8年度を計画期間とする新たな5か年計画の策定に向け、たたき台となる大綱を策定しました。

計画の副題は、「あらゆる人に居場所があり、活躍でき、安心して暮らせる社会」を目指すという私の思いを込め、「日本一暮らしやすい埼玉へ」としました。

そして、埼玉県の進むべき針路を明らかにするため、2040年を見据えて掲げることとした「安心・安全の追究」、「誰もが輝く社会」、「持続可能な成長」といった「3つの将来像」、その将来像の実現に向けて、政策分野ごとに「12の針路」を示しています。

針路ごとに「分野別施策」を示し、54の施策全てに達成すべき数値目標として98の施策指標を設定しました。

さらに、各地域の特性を踏まえて取り組む施策を「地域別施策」として整理しました。



 次に、「埼玉県を取り巻く時代の潮流」です。

今後5年間の取り組みを進めるには、中長期的な潮流を展望し、目指すべき将来像を的確に示す必要があります。

大綱では、潮流を6つの項目でまとめていて、ここではそのうちの2つを説明させていただきます。

まず、しっかりと向き合っていかなければならないのは、「人口減少と人口構造の変化」です。

埼玉県の人口は、一貫して増加してきましたが、自然減が社会増を上回ることで、間もなく人口減少の局面に突入し、2040年には700万人を下回ると予測されます。

また、2040年には、県民の3人に1人が65歳以上の高齢者となる見込みです。

さらに、2040年における県人口に占める15歳から64歳の生産年齢人口の割合が約55%まで低下し、現役世代1人が高齢者1人を支える「肩車型社会」に迫ることとなります。

続いて「身近に迫る脅威」です。

首都直下地震が今後30年以内に高い確率で発生すると予測されています。

また、自然災害も激甚化・頻発化することが予想されています。令和元年東日本台風での記録的な大雨により、埼玉県において甚大な被害が生じたのは記憶に新しいところです。

さらに、令和元年には豚熱が発生、その翌年からは新型コロナウイルス感染症が世界を席巻しています。

私たちは、これまでに経験のない新たな脅威にも対処していかなくてはなりません。

これら以外にも時代の潮流をしっかり見極めながらビジョンを掲げていくことが重要です。

 



次に、施策の展開に当たり重要視している点について説明します。

まずは「将来像の実現に向けた基本姿勢」です。次の2点を計画の基本姿勢として掲げ、全施策を貫く横断的な視点として反映させます。

1つ目は「埼玉版SDGsの推進」です。部局横断的に全庁が一丸となってSDGsの視点で施策の展開を図ります。そして、県民、企業なども巻き込んで、SDGsに関する好事例を横展開するなど、全県的な推進体制を構築していきます。

2つ目は「新たな社会に向けた変革」です。テレワークをはじめとした新しい働き方・暮らし方は、感染症が収束したポストコロナにおいても、さらなる定着・加速が求められています。

様々な社会課題解決に向け、新しいサービスや価値が生み出されるデジタル・トランスフォーメーションを実現し、新たな社会を快適で豊かな、真に暮らしやすいものへと変革していきたいと考えています。

次に「計画を着実に実行する仕組み」です。計画の効果が最大限に発揮されるよう仕組みを整えていきます。大綱では4つの項目でまとめていて、ここではそのうちの2つを説明させていただきます。

1つ目は「合理的根拠に基づく施策立案」です。客観的データなどのファクトを積み重ねて現状を正しく把握・分析し、得られたエビデンスに基づいた施策の立案を行うことが重要です。

この手法、いわゆるEBPMを用いることで、施策の有効性を高め、県民の行政へのさらなる信頼確保を図っていきます。

2つ目は「行財政改革の不断の推進」です。たとえば、デジタル技術の活用を進めて業務の効率化を図ることで、企画立案業務などといった職員にしかできない業務に注力できる環境を整備したいと考えています。

さらに、事業の必要性や効果をゼロベースで検証した上で、スクラップ・アンド・ビルドの徹底により歳出の削減等に取り組んでいきます。

 



県民コメントは、明日7月7日(水)から8月5日(木)の約1カ月間実施します。

本日、発表した「埼玉県5か年計画大綱」は、埼玉県ホームページで音声付き説明資料とともに公開しています。

オンラインなどによる県民の皆様向けの説明会も予定しています。奮ってご参加ください。

今後、県民の皆様からご意見をいただいた上で、「埼玉県5か年計画大綱」をブラッシュアップさせていき、計画案としてまとめていきたいと考えています。

多くのご意見、ご提言をお待ちしています。

■埼玉県ホームページ
「埼玉県5か年計画大綱(日本一暮らしやすい埼玉へ)」等に対する県民コメント(意見募集)の実施について