感染者急増に備えた医療提供体制の強化について | 大野もとひろオフィシャルブログ Powered by Ameba

感染者急増に備えた医療提供体制の強化について

 

感染者急増に備えた医療提供体制の強化に関する補正予算について説明します。

3月24日付で厚生労働省から、「今後の感染拡大に備えた新型コロナウイルス感染症の医療提供体制整備」に関して、通知が発出され、埼玉県では、この通知を受け、感染者急増時の緊急的な患者対応方針を策定しました。

患者急増時に必要となる医療提供体制の具体的な検討にあたっては、今年1月16日に記録した最大新規陽性者数である582人の2倍にあたる1,164人の感染者が新たに発生すると想定し、これら感染者受入れに必要な入院病床や宿泊療養施設の確保を進めるものです。

また、自宅療養者・宿泊療養者が増えることも想定し、自宅療養者等の療養期間中の安全性を高める施策や、県調整本部の機能強化等により、円滑な入院調整・患者搬送ができる体制を構築します。

まず、病床の確保ですが、入院病床については、確保病床数、休止病床数を当初予算のフェーズⅣの1,400床に対応する1,450床から、感染者急増時の確保見込である1,667床に対応する1,670床へ増やすため、病床確保料を107億2,837万5千円増額計上するものです。

次に、宿泊療養施設の確保と運営強化についてですが、急増時には患者用として2,523室が必要となるため、施設の確保をさらに進めるとともに、包括委託の導入により稼働率の向上も図るものです。

 

次に、宿泊療養者・自宅療養者への医療提供体制の強化についてです。

事業費は18億9,950万4千円です。

現在、自宅療養者の健康観察は保健所が、宿泊療養者の健康観察はホテルに常駐する看護師が行っています。

自宅療養者の中には、発熱症状等のある軽症者も含まれていることから、こうした方々の安全性をさらに高めるため、診療・検査医療機関などの身近な医療機関に患者の健康観察をお願いします。

普段の健康状態をよく知ることができる身近な医療機関に関わってもらうことで、患者の安心感も格段に高まります。

一方、それ以外の自宅療養者の健康観察は、新設する宿泊・自宅療養者支援センターに委託します。
これにより、保健所が積極的疫学調査等の業務に注力することが可能となります。

センターでは24時間体制で体調不良者等の相談も受け付けます。

宿泊療養者・自宅療養者に対する健康観察の結果、必要な場合は、医師が電話診療等を行い、療養期間中の安全性を向上させます。

次に、埼玉県調整本部と患者搬送体制の強化についてです。

事業費は2億3,484万1千円です。

患者急増時の入院調整の体制を強化するため、埼玉県本部に看護師を3人増員し、早朝と夜間の体制を強化します。

さらに、患者急増への対応や、容体の落ち着いた重症患者の転院搬送等、搬送体制を強化するため、搬送車両を倍増し、50台とします。

これらの事業により、患者急増時における医療提供体制を強化し、県民の皆様の安心・安全につなげていきたいと考えています。