国会によるTPP交渉監視に向けて、頑張っています! | 大野もとひろオフィシャルブログ Powered by Ameba

国会によるTPP交渉監視に向けて、頑張っています!

 TPP交渉については、昨年の年内妥結が見送られました。米議会では政局も絡み、貿易促進権限(TPA)可決が難しいのではないかとの見通しが流れる中、ここ数週間の間にTPA賛成議員が増えてきているとの情報もあります。このTPA議論を行うにあたり、米連邦議員は、TPPのテキストへのアクセスが認められているとのことで、日本との間で不平等が生じています。これに関連して担当の西村内閣府副大臣が、日本の国会議員に対しても、漏洩を防ぐ工夫を行った上でテキスト閲覧を検討していると発言し、自民党内でも物議を醸したと聞いています。
 TPP交渉については、日本国内でも大きな論議を呼んでいることはご高承の通りです。それぞれの方々がTPPに賛成か反対かはさておき、政府によるTPP参加に向けた交渉が国益を最大化するかについては国民的関心事であり、とりもなおさず国民の代表にして国権の最高機関たる国会が、適切に監視していくことが必要ではないかと考えます。

 このような中、5月12日の参議院外交防衛委員会において藤田議員が、くだんの西村副大臣に対してTPPの情報開示を求めたのに対し、西村副大臣は米国での発言を撤回した上で、情報が外に漏れないことをいかに担保できるかについて、「何か工夫ができないのか、これにつきましては真剣に考えていきたい」との答弁を行いました。
 これを受けて、5月14日の同じ委員会で小生より、西村副大臣に対し、TPPテキストへの国会議員のアクセスには制度上の担保が必要であることを確認し、現在、立ち上げに向けた作業が行われている情報監視審査会が制度的に情報漏洩を防止する制度となっていることを指摘し、この審査会に情報提供を行うよう求めました。
 同時に委員会として、情報監視審査会に対して「TPPのテキストの開示を行い、そこで政府側と協議を行って、適切な措置を講じた上で、この委員会に提供できる情報があるか、あるいはそういったルールをどうするかについて協議」することを要求しました。

 さて、TPP交渉監視の重要性を検討すれば、この問題を言いっぱなしで放置するわけにはいきません。幸いにして小生は、この委員会の筆頭理事であると同時に、情報監視審査会のメンバーにして、情報監視審査会がしっかりとした情報漏洩措置を講じることに関するルール作りを与党の上月委員と二人で下準備している当事者であります。そこで、政府に対し情報監視審査会に情報開示すること、さらには情報監視審査会でTPPテキストをどのようにすれば外交防衛委員会に提供できるのかを求める委員会決議を行うことに向け、与党側を説得するために奔走しました。
 政府・与党側はこの小生の動きを相当嫌がったようですが、当委員会では与党から出ている片山委員長が幾度も問題を起こし、野党としての発言力も増しているところ、現時点では、①委員会決議として求めることはしないが、②委員長として情報監視審査会及び政府に対し要請文を発出することについて委員会の理事会で合意することを条件に要請を行う、ことが内々合意されました。

 この合意文書が提出されても、与党側は、国会法に特定秘密以外の秘密を情報審査会が扱う規定がないことを理由に拒否する構えにも見えます。しかし、審査会で特定秘密が開示されるのに、それより下位の「秘密」が開示されないことはおかしく、「秘密」についても「常時監視」の役割の下、議論すべきとの我が党のこれまでの主張もあり、しっかりと戦っていくつもりです。
 そもそも、TPP交渉を国会が監視することについて、反対する議員は、この事実を地元でも包み隠さず表明すべきです。政府にとり都合が悪いからと言って、その重要性にもかかわらず拒否する姿勢こそが問題です。ハードルは極めて高そうですが、是非とも応援をお願いいたします。