BRICsサミットについて | 大野もとひろオフィシャルブログ Powered by Ameba

BRICsサミットについて

4月15日から2日間の日程で、ブラジルの首都ブラジリアにて第二回BRICs首脳級サミットが開催されます。サミットには、中国の胡錦濤国家主席らも出席する予定で、ブラジル、ロシア、インド、中国4カ国の首脳クラスが今後の金融危機への対応策、国際金融・金融機構の改革、世界経済の回復策、気候変動やイランの核問題等について議論する予定です。

これまでの世界経済は米国の経済に多くを依存してきており、またその価値観に基づき構築されてきました。2007年のアメリカでのサブプライム・ローン問題に端を発した金融市場での混乱による影響は世界中に波及し、日本でも金融機関の累計損失額が1兆円を超えたといわれています。BRICsの人口は世界の40%程度を占めていることから潜在的な市場規模は、アメリカに対峙することのできる経済力の裏付けとなっており、米国経済への依存体質脱却への第一歩として、当サミットで打ち出されるであろう、これら問題への対応策の行方に注目しています。

また、昨年6月の第一回会合では、金融分野でいくつかの合意が得られているが、実行が伴っておらずBRICs4ヶ国間でいかに足並みをそろえていけるかが今後の課題でもあります。日本は中国と深い経済関係を構築しているものの、ブラジル、ロシア、インドとは十分とはいえない状況であることから残る3ヶ国との関係強化にも目を向けていく必要があります。

一方で、BRICsは各国とも内政では依然問題を抱えており不安定で、さらに国内の産業構造は国外に依存しており、国内の産業構造自体も安定している状況ではありません。また、天然資源や製品の輸出によって潤沢な外貨を調達していますが、国際市況の影響を受けやすいという弱点も抱えていることから課題も多い状況です。

世界金融危機の影響もあり、2008年6月には国際原油市場(WTI)で1バレル辺りの原油価格が130ドルを超え、この影響で日本国内でのガソリンや軽油などの燃料価格も高騰し我々の生活に影響を与えたことは記憶に新しいところです。上記問題は遠くの外国で起こっていることのようですが、それらの影響は我々の日常生活に直結する問題であることを我々一人一人が認識しておく必要があります。