SM小説  背徳の恥恋花  | 官能作家、片桐源蔵の公式ブログ

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TVキャスター上杉理恵子 其の七


 ふう~ん、 なんだか映画の一場面みたい、 でも絶対おかしいわ、 理恵子は運転席に背を向けて座る黒岩に向けて呆れるようにお寺を指差していたのだ。  黒岩はそんな素振を見せる理恵子の様子を楽しむかの様に話し掛けたのだ。 あぁ、 理恵ちゃん、今、何処を走ってるのか分ったんだね、 そうだよ、うん、あれさっきのお寺だもんね、 ふふっ、でもこれ理由が有るんだから悪く思わないでね、 運転手さんが間違えたんじゃないから、 うんうん、心配ないよ、 今度は本当にもうすぐ着くから、 えっ、なんだ、 黒岩さんも知ってたの? 理恵子は一瞬騙されたように感じたが此れには理由が有るという黒岩の言葉に安心したのか少し笑顔を見せたのだった。 ふっ、ふっ、悪い、悪い、 あぁ、そうだ、着く前に此れだけは言っておかなくちゃ、 黒岩は思い出したように話し出したのだ。 あのね、 理恵ちゃん、 この観劇会のお客さん、この車からでも分ると思うけど本当にすごい人達ばかりなんだよ、 名前を聞いたらビックリするような人達ばかり、 だから今から行く処は本当にそんなすごい人達だけがプライベートに集まって劇を観る処なんだよ、だから、理恵ちゃん、  黒岩は急に真面目な顔をして話し出したのだった。  えっ、 プライベートの集まり? すごい人達の? 黒岩さん、 お願いです、 もう少し詳しく聞かせて下さい、理恵子はまた少し不安が過ったのだ。 だがそんな不安と同時にすごい人達が集まるという話に理恵子も期待が膨らむのを感じるのだった。
 それじゃぁ、そんなに大きくない劇場で上演されるんですね、 何人くらい集まるのかしら、理恵子も興味深く聞くのだった。
 あぁ、そんなに多くないよ、う~ん、20人くらいかな、 其処までもないかも、 あっ、 もう着くから、 黒岩は振り返るように前を見ながら言ったのだ。 車は高い壁が連なる道沿いを走っていた。 運転手は其の壁が切れた裏門のような入り口から中に入っていったのだった。 ふ~ん、 個人の屋敷にしては大きすぎるわ、 此処は何かしら、 理恵子には何か大企業の保養施設のように感じたのだった。 理恵子は興味深く覗いたが二つの大きな建物の他にはあまり良く見えなかったのだ。 すると車は綺麗に整備された道路から其のまま地下の駐車場のようなところに下って行ったのだった。 地下の駐車場に止めるんだわ、 理恵子は思った。 だが車は奥まで入らず下ったところで止まったのだ。 そこで黒岩は何かを運転手から渡されているのが理恵子には見えた。 何かしら、 車が地下に入った事で太陽の光がなくなり車内は暗くなっていたのだ。 室内灯はどこかしら、 理恵子が探している時、黒岩が振り返り言った。  あぁ、理恵ちゃん、今から此れ、 此れを付けて、 そういうと黒岩は理恵子に何かキラキラした仮面のようなものを渡したのだった。 えっ、 なんですか、此れ? 理恵子は其の渡された仮面を手に持ちながら聞いたのだ。  あぁ、此れね、 さっきも話しただろ、 すごい人達が集まっているって、 其の人達の中には自分の身分を知られたくない人も沢山いるんだ。 理恵ちゃんも知ってるだろ、 あのイギリスの仮面舞踏会みたいなの、 黒岩は笑顔で説明しながら理恵子に其の仮面を付ける様に促がすのだった。 


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