今年の中学3年生の生徒さんは
個性が強いというのか
学力も様々です。

いちばん個性的なのは
まあいわゆる、韋駄天君なのですが、
ひとり、天才肌の子がいます。

「これからは本気でします!」

と宣言するものの、
まだ本気モードではありません。

英語が苦手。

とはいうものの、
どの科目でも
地道に勉強をしないのです。

こちらが作っている
受験生用の数学プリントも
基本をせずに、
とにかく応用プリントを
したがります。

基本的なことを
面倒がる生徒さんの中で、
この手のタイプは
自分ができないことは棚上げして
とにかく難しいことをしたがる、
いわゆる自意識だけが高いことが
多いのですが、

この子の場合はちょいと変わっている。

難しい問題に遭遇したときは、
もちろん、こちらにレスキューを
要請してくるのですが、
その解説中に、
基本的な既習事項を思い出すのか、
自力でつないでいくのです。

「ああ、あれに
 つながってたんか。」

という台詞をよく発します。

定期考査前でも
ホンマにやってるのかどうか
疑わしいときもありますが、
なぜか5科目合計400点を取ってくる。

「英語をもっと勉強しておけば
 450点とれたのに!」

なんてことを言いながら、
英語はホンマに基本的なところに
大穴をあけているから
数学のように

いきなり応用に接しながら、
基礎にさかのぼって
さらにつなげるなんていう芸当は
およそできませぬ。

とにかく
地道にすることを嫌がりますが、
語学に関しては、
少なくともまず常人には
アクロバットはできません。

内田百閒のように
10歳から文壇に上がり、
文豪・芥川龍之介に
「百閒先生」と称されたような
文学的天才ならいざ知らず。

それでも、
「天才」なんていう冠(かんむり)は
自称ではなくて、
世間が本人の意思とは
ほとんど関係なくかぶせるものです。

文豪・夏目漱石がどれだけ苦しんで
言葉を選んだか、

文豪・芥川龍之介がどれだけ苦しんで
読点をつけていたか、

文豪・川端康成も苦しみ抜いて
言葉を選んで選んで
選び尽くしたのです。

その挙げ句、
夏目漱石は精神分裂を引き起こし、
芥川龍之介と川端康成は
これ以上言葉が出て来ないという理由で
自ら命を絶ったといわれています。

これらは極論ですけれど、
ことばの世界は
余程の天才ではない限り、
脈絡なくテキトーにして
しかも短い間に結果を生み出せるほど
甘くはない。

普段何気なく使っているから
誰でもできそうな気がするのです。

いざとなれば、
誰でも手紙は書けます。

でも、心に残る手紙となると、
なかなか書けない。

天才肌君、「ことば」というものを
もうちょっと大事にして欲しいな。

 

それは、英語も日本語も同じです。

どの国のことばでも同じです。

 

 

 

 

 

 

 

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