「鉄は熱いうちに打て」と申しますが、
「いや正にその通り!」
というのを実感中。

韋駄天君が2か月くらい前に
突然言い出したことがあります。

「先生、
 国語が出来るようになりたい。」

この生徒さんに
決定的に不足しているのは国語力だ

というのは、

彼が小学6年生のときから
分かっていたことです。

人の話を半分も聞かないうちから
言葉よりも
身体が動いているような子です

(だから「韋駄天」)。

 

行動力という面では
確かに素晴らしいのですけれど、
人の話半分なので
トンチンカンなことも多いから、
とにかく寸前になると
ドタバタせざるを得ない。チーン

もしこの子が

① 語彙数を少しでも増やし
② その語彙を使えるようになって
③ それがそのままこの子の
 「話しことば」になれば
④ 正義感の強さに由来する
 相手を許されなくなると
 暴走がと止まらなくなる激しさも
 手前で制御することも出来るし
⑤ 穏やかになれば彼を頼る人も増え
⑥ 信頼度は格段に上がる

なんていう「青写真」を
脳裏に浮かべ始めたのが
彼が中学生になる数か月前のことです。

 

実際にイマドキの子らしく、

スタイリッシュだし、

モテる要素は満載なのです。

 

でも言動が直上的で、

女の子からは

乱暴な子に見えるので

近寄れないのですね。

 

イマドキの女の子って、

腕力だけではね、

学力も高くないとね。

 

ハードル高いですよね。


とにかく「好き」と「キライ」、
「する」と「しない」が
はっきりしているのと、

ちょっと複雑な論理を考えさせると
すぐに思考エンジンを
オーバーヒートさせるので、

いわゆる
「易しい読解問題から始めようね」
という一般的な方法では、
ちょっとレベルが上がってきたら
途端に出来なくなってしまうのは
端(はな)から見えていました。

こういう思考タイプのお子さんって、
相手を信頼したら
俄然やる気を出して
目覚めていくことが多いというのが
塾屋稼業33年の
ワタシの経験値なのです。

でも「一般的なルート」は
使えそうもないので、
日頃からやろか(しようか)
ということで、

とにかく雑談を
多くするようにしました。

定期考査の結果は
毎回ご多分に漏れず
ケチョンケチョンでございます。

でもそれは気にしないでおこう・・・

 

親御様ともお話し済みですが、

親御様はもちろんのこと、

私もまたある意味で

悟りの修行のようですけれど・・・笑い泣き

特にチャンスなのは
考査が終わった直後なのです。

一般的には、
「じゃあ次に向けて頑張ろうっか?」
となるのですが、

この子には、
「まあテストも終わったことやし、
 オモロイ話でもしよか?」
ともっていくと、
色んなことを
話してくれるようになりました。

これによって、
この子が人と話すのが
大好きなことと、
こちらが穏やかに接すれば
話す内容も穏やかになることが分かり、

それからはこの子が知らないような
やや難しい、
いわゆる「大人ことば」を使って
表現することにしました。

 

こうすることで、

こちらと同じような

レベルのことばを使うようになり

脳内の語彙数と語彙力が

本人の気づかない間に

増えていくのです。

 

とにかく向こう気が強くて

好きとキライが明確な子なので、

無理強いは絶対に出来ないし、

そもそもこの子がしません。


そのうちに、心霊的なことが好きな
(怖いモノ見たさレベルでの
関心が強い)ことも分かり、
興味本位の下世話な内容ではなくて
ワタシが知る限りの範囲ですが、
真摯に向き合う態度とか、
ちょっと哲学的なことを
話すようにしました。

というのは、
下世話で興味本位レベルなことを話せば
この子のことだから
似たような思考レベルの子たちと
「良からぬスポット」へ
行ってしまう可能性を感じたので、
それをさせないようにするため
でもあったのですが、

他にも科学のこととか宇宙のこととか、
論理とは何かとか、
結構難しい内容を話すことも
少なくありませんでした。

年齢的なこともあるから
ワタシが話している内容の
半分くらいしか分かっていないだろうと
失礼ながら過小評価をしていたのです。

ところが、ある日、
特に魂の存在とか、
心霊的というよりも
スピリチュアル的なことについて

「え? そんなレベルのことまで
 考えているの?」

と思わせるような、
いわゆる「斜め上を行くような」ことを
言い出したりするのを目の当たりにして

話したときは
多分、
分からないのだろうけれど、

そのあと一人きりになったとき
頭の中で懸命に
反芻(はんすう)している姿を
想像させるようになってきたのです。


https://ameblo.jp/ookuninushi51/entry-12793137332.html

 

 

 

「国語が出来るようになりたい」

そう言ってきたのは、
それから1か月後くらいでした。

「授業で先生が何を言っているんか
 分からんことがあるねん。
 周りは分かってるのに、
 自分だけ分からんねん。
 それがイヤやねん。
 オレ、国語がでけへんからと
 ちゃうんかなって思ってん。」

日頃から「ことば」の大切さや
数学の文章問題が分からない、
いまだに地理用語が難しくて
覚えられないな原因は
本人の語彙数と語彙力にあることは
機会があるたびに言ってはいましたが、

それまでは
どこ吹く風のようにしていたのに、

 

内面では、

小学生の頃から

ずっと思っていたのではないかと

思われる節が随所で見せるものの、

この年齢の男の子の特有というのか、

ちょっと恰好をつけたいこともあって

なかなか

言い出せないでいたようですね。

身体的な急成長と一緒に
脳内も急激に
大人思考に成長してきたことで、
今までの積み重ねが
彼にそう言わせたのでしょう。

もちろん、
小学生のときに彼のお母様が
彼を通わせていらっしゃった
「ことばの教室」なども
功を奏してきているのは
間違いないと思われます。

ちょっと話は変わりますが、
筋肉量のことを調べていると、
筋肉量が劇的に増えるのは
20歳くらいまでで、
そのまま何もトレーニングをしなければ
減少の一途をたどるそうですね。

妙な表現ですが、
医学的には脳も臓器のひとつであり、
脳細胞も筋肉の一種だそうですから、
それを今の韋駄天君に重ねると

腕の太さが昨年の2倍くらいになっている
外見の成長ぶりだけでなくて
見えない部分、
つまり脳細胞だけでなくて
心という精神面も
ものすごい勢いで
成長を始めたのだとしたら、

彼がここに来て

「国語が出来るようになりたい」

と言い始めたのは
自然なことなのかも知れません。

もとより、

「勉強キライやないねん。
 分からんねん。
 分かったらおもしろそうやのに
 分からんからアカンねん。」
ショボーン

というのはよく言っていました。

彼の言葉を借りるなら

「(勉強で)賢くなりたいけど
 その方法が分からん!」

となるでしょうか。

そういう流れで
国語読解の勉強を始めました。

まだ2か月くらいなんですが、
1年生の学年末のときは
20点台だったのに、
(というか、ずっと20点台)、
今回の中間考査で
56点をマークしました。
チュー

学校の国語の先生がおっしゃるには、
解答欄の間違い(ずれている)がなくて、
「~であること」とか
「~だから」という
文の締めくくりを
シッカリできていれば
70点台にいけたそうです。
びっくり

この2か月間、

学校の先生と同じことを

ずっと言ってきたやん!
ホンマ、人の話、聞いとらんな。
ムキー

 

とはいうものの、

試験前に範囲内を

3回繰り返したけれどね。ウインク

彼を見ていると、
「国語力はこうしてアップする!」
というのを
象徴しているような気がします。

それと同時に、
指導者の力量を
試されているようにも感じます。

それで、彼を見ていて
気づかされたことがあります。

動画に、
「3か月で筋肉ムキムキ」
というのがありますけれど、

あれって、もともと筋肉量が多いけれど
食生活などによってたるんでいる人が
一念発起するから出来るんですよね。

偏差値30台の子が東京大学に行った
とかいう話がありましたけれど、
あれって、もともとレベルの高い
私立高校に通っていたけれど

 

勉強をサボりすぎたから30台にまで
下がっただけで、
もともとは思考力の高い子、
いわゆる偏差値の高い子だから
出来たのだというのが
真実のようですね。

それと同じように考えるなら、
ワタシは彼と同じ年の頃に
運動らしい運動をしてこなかったから
元になる筋肉が薄いのです。

つまり、
筋肉偏差値が高くないのです。

そこからのスタートだから、
この子が国語読解を学習しはじめたのと
同じようなことであるなら、

彼が国語読解だけでなく、
これから確実に、
自分が出来ない科目にも
波及させていくように、

ワタシもまたトレーニングを
工夫して楽しみながら
長く続けることで
若い頃にサボったことを
少しでも取り戻せる努力を
しつづけていかないといけないと
思うのであります。真顔

 

筋肉偏差値が高くて

学力偏差値にはまだまだ伸び代を残す
韋駄天君と、

筋肉偏差値に伸び悩む塾長。


まこと奇妙なコンビです。

 

 

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