入試を終え、無事合格した
某私立専願の生徒さん。

一応六年一貫校なのですが、
高校からはコースが別れるため、
内部試験があり、
あまりにひどいと追い出されます。

学力もですが、
中堅レベルの学校なので、
むしろ素行重視でしょう。

塾舎に入り、発した第一声がこれ。

「今日、学校ないんすよ。」

「~なんっすよ=~なんですよ」
という台詞の締め方に
最初は違和感がありました。

「恥ずかしいですよ」を
「恥ずいっすよ」とか、

「いいですよ。」を
「いいっすよ。」とか・・・。

かく言うワタシでも、
「~と言うたら(~と言ったら)」を
「~って言っちゃ」とか

 

「こんなこと言うのはナンですが」は

「こう言っちゃナンですが」なんていう

スラング的な言葉を
会話では使ってますのでね。

なので、それこそ
「大人のオレが言っちゃいけないこと
言っちゃうけど・・・♪」という
『Habbit」』の歌詞やないですが

この歌詞の続きにある
「ぶっちゃけ説教って快楽」
とは思ってません。

それで、思わず古びたツッコミを
入れたワタシ。

「えっ? 学校はあるよ。」
「いや、何言うてはるんっすか?」
「いやだから、学校自体はあるやん。
 授業がないだけやん?」

う~ん、イマドキの子には
オジサンのツッコミにも
解説がいるのか・・・滝汗

ジェネレーションギャップ、
ここにもあり。チーン

そういえば、
日常会話の中にも
本来なら違和感を抱かなアカンのに
フツーに使って
会話がなり立っている表現って
どんなのがあるかなと
ブログネタの「脳内未言語化マリモ」を
まさぐってみる・・・。

「ちょっと熱あるねん。しんどい。」
「お昼食べよか?
 (ちゃんと朝食べたか?)」
「テレビを見る」
「あとで後悔するなよ。」
「いちばん最高だったこと」
「まず初めに」
「頭痛が痛い」

熱はもともとあるやろ。
熱がなかったら死んどるやん。
(聞くところによると、
亡くなりはった直後のご遺体は
33度らしい。知らんけど。)

お昼(朝)なんか食べられへんやろ。
お昼(朝)ご飯は食べられるけど。

テレビ見ても何にもならんやろ。
テレビの番組を見るんやろ?

いちばん最高って、
「最も高い」んやから
「いちばん高い」のと同じちゃうの?

まず初めにも、
「まず」自体に「何をさておき最初に」
という意味があるのでは?

 

「あとで後悔するなよ」って、

後で悔やむから「後悔」なんやしね。

「あとで」は「そのときになって」

という意味であれば

間違ってないのでしょうか?

まあ、頭痛が痛いは論外で・・・。グラサン

さすがに「頭痛が痛い」は
言わないかも知れませんが、
それ以外は日常会話では
たびたび耳にしますし、
そもそもの会話自体が
成り立っています。

「これちゃうちゃうとちゃうねん。」
というのは、まだ初々しかった頃の
トミーズという
漫才コンビのネタですが、

この頃、よくテレビとか雑誌で
躍っていた言葉が、これです。

「ほとんど病気」

イマドキだったら
「~過ぎる」とか
「神対応」とかでしょうか。

「ほとんど病気」って、
どういう意味なん?

改めてそう思ったので、
Google 先生に尋ねてみる。

さすがです。
すぐに提示して下さいました。

それによりますと、

山本晋也監督が言い出した流行語で、
「(すごすぎて、あるいは奇特で)
ついていけない」とか「よくやる」という
ニュアンスで使った言葉。
あるいは、自分の価値観では
とてもはかりかねるという
一種の感嘆詞。

と書かれていました。

「~過ぎる」は
「度を超えている」という意味では
「食べ過ぎる(食べ過ぎた)」とか
「それは言い過ぎでしょ?」
であれば書きことばとしても
通用しますけれど、
「可愛すぎる」って
どうなんでしょうね。

それで思い出しましたが、
「キモ可愛い」とか
「かっこ可愛い」とかも
妙な複合語です。

「一見気持ち悪いけれど
よくよく見たらどことなく可愛い」

「ナンかカッコイイけれど
まだ幼くて可愛い」

という意味になるのかな・・・

「キモい」「キショい」は
平成になってから出て来た
言葉のように記憶しています。

あとは、生徒さんが
お父様の体型を表現するときに
使っていた言葉がありましたね。

「デブい」

「デブ」の形容詞化ですね。

ウィキ先生によりますと、

江戸時代から「肥満したさま」を表す
「でっくり・でっぷり」という副詞が
使われている。

また、「しまりなく肥満したさま」
を表す「でぶでぶ」という
副詞もある。

オノマトペとしての
「でぶでぶ」が名詞化された
というのが一般的な説である。

・・・が、「デブ」の語源らしいです。

「恥ずかしい→ハズい/はずっ!」」
「気持ち悪い→キモい/キモッ!」」
「気色悪い→キショい/キショっ!」
(「ッ」がはいって「キッショい)
「うざったい→ウザい/ウザッ!」

「神対応」「神レベル」は
SNS上で相手の対応の良さを
手短にほめるときに使ったことが
始まりなのだそうです。

 

これの同種として

女性に使っても褒め言葉になるらしい

「男前」もありますね。

 

こどばの意味の正誤うんぬん、
使い方の是非うんぬんも大切ですが、

日常の中で生まれては、
時として消えていく

俗語をみるにつけ、
 

言葉はまさに
生き物なんやなということを
実感させられます。

 

 

 

 

 

 

 

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