10年ほど前に
ある塾長先生に会うために
広島を訪ねたことがあります。

 

今年ほどではありませんが、
じりじりと暑い日差しが
照りつける午後でした。

 

広島の塾長先生と
お目にかかるのは夕方だったので、
あるところに立ち寄りました。

 

平和記念公園

 

まず資料館へ・・・

 

ところが
すぐに出てきたのです。

 

10分といられなかったから。

 

そんなもんです。

 

たとえ模型化されていたとはいえ、
文字の知識をはるかに超越した
情報を前に、じっと見ることも
出来ませんでした。

 

ホンマに悲しいとき、
ホンマに静かであっても
怒りがこみ上げてくるときって、
こんなもんです。

 

言葉なんて出ませんよね。
形容できる言葉なんて
見つけられない。

 

すぐに頭が痛くなったのもあって
資料館から出てしまいました。

 

話はちょっと外れますが、
鹿児島県の知覧にも

立ち寄ったことはあります。

 

町並みが整然としていて
美しい町です。

 

でも素通りしてしまいました。

 

特攻隊が飛び立った場所。

 

最年少は14歳だったらしい・・・。

 

館内の様子が写された
写真は見たことがあります。

 

でも、リアルでは
見られないでしょうね。

 

耐えられない・・・。

 

塾舎には毎日のように
同じ年頃の子がやって来ます。

 

世の中の便利ツールを持っている。
電子ゲームで遊ぶ。
不平不満だって素直に言う。

 

よく笑うし、よく食べるし、
暑いと言ってはノドが渇いたと言い、
塾舎の冷蔵庫から麦茶を飲んでゆく。

 

同じ14歳から17歳。

 

もし、当時の子が
ここへ突然現れたとしても、
違和感で戸惑うのも
最初の1、2時間だけ。

 

当時の子もイマドキの子も、
気づけば互いに肩を並べて
仲良くゲームをして
遊ぶことでしょう。

 

もう少し時間がたてば、
お互いの想いを
語り合うかも知れない・・・

 

その子たちが
出撃していったのです。

 

そして帰ってこなかった・・・。


そんなことも考えながら、
気づくと、
原爆ドームの前にいました。

 

当時はすぐそこの大通りの向こう側に
野球場がありました。

 

夏真っ盛り!

 

球場からは大声援と
鳴り物が間段なく響いてきます。

 

片や、黙してたたずむ歴史の証人。

 

静と動。
いや、静寂と喧噪・・・

 

雨と風に70年間さらされた
「証人」に尋ねてみました。

 

「あなたには、70年後の今は
 どのように見えますか?」

 

何も答えてはくれないのかと
立ち去ろうと思ったとき。

 

「どのようにとらえるかは
 あなたの自由です・・・」

 

そう聞こえたような気がしました。

 

平和記念行事ひとつをとっても
政治批判にとどまらず、
ヘイト・スピーチや
シュプレヒコールまで・・・

 

ここはひとつ、
静かに祈ろうか・・・

 

喧(かまびす)しいのはゴメンだね。

 

静かに深く祈ろう。

そして深く心に刻み込もう。

 

何を刻み込むかは

人それぞれなのだろうけれど、

静かに深く祈ろう。

 

それが亡くなった人々への
「証人」に対しての、
最大で最高のリスペクトになるから。

 

まもなくお盆ですね。
まもなく終戦記念日ですね。

 

 

 

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