教育、指導方針も時代によって変わってきます。

昭和の時代はスポコン熱血指導で、巨人の星的な厳しければ厳しいほど良いとされた時代でした。

 

しかし令和の時代にそんな事をしたら一発でレッドカードを食らってしまいます。

今の時代は「褒めて伸ばす」ことが主流です。昭和の時代に育った人からは物足りなく見えますが、実は科学的にも効果があると実証されています。今回はそんな「褒め方」についてお伝えしていきます。

 

1.「褒め」の効果

 

人を褒めるとどのくらい効果があるのか。これも科学的に実証されています。実験では「金銭的報酬」と「社会的報酬(褒める事)」で比べたところ、脳の中の「線条体」と呼ばれる個所が同じくらい活性化されていたそうです。

つまり適切に褒めるとお金をあげるのと同じくらいの効果が期待できるということです。

 

何よりタダ!(重要な事なので強調しておきました!)

 

ではどのように褒めると効果があるのかを次にお伝えします。

 

2.どこに注意して褒めたらいいのか

 

実験ではテストを行い、3種類の褒め方をして違いを比べました。

「結果を褒める」「努力を褒める」「何もリアクションしない」の3種類に分けてどのような違いが出たかを比べました。

その結果

・「結果を褒めた」場合、良い成績をとることが目標になる。

・「努力を褒めた」場合、新しい事を学ぶことが目標になる。

ようになりました。「結果を褒めた」場合は頭の良さを維持することが目標であり、他人にテストの結果を伝えたときに1/3が実際の点数より高い点数を伝えました。

「努力を褒めた」場合、結果よりも問題を解くことを楽しめるようになり、他人にテストの結果を伝えた場合、13%が実際より高い点数を伝えました。

 

次に職場で行った実験ですが、部下が電話を掛けるときにグループを2つに分けました。

一つ目は「基本的な事を意識する」グループと二つ目は「自分なりに工夫することを意識する」グループです。

この二つのグループで褒めた場合、自分が意識したことを褒めた場合、責任感がアップしたそうです。

逆に自分が意識したことと違うことを褒められた場合、責任感は高まらなかったそうです。

 

更に、上司との人間関係が良い場合のみ責任感が上がり、上司との人間関係が悪い場合は褒めたら帰って悪い感情を持ってしまうこともあったそうです。

 

以上の2つの実験から、効果がある褒め方を導くと

・結果よりも過程に注目して褒める。

・褒める相手が意識している事を褒める

・人間関係はマスト!

 

ということになります。これは家庭でも職場でも使える方法になりますので、是非身につけて欲しいと思います。

 

さて、最後にテストのときに「何もリアクションしなかった」グループについて触れましょう。

これは職場の実験でも同じような実験を行っていますが、何もリアクションしなかった場合「暗黙の叱責」を受けていると感じたそうです。

つまり、ポイントがちがってもリアクションを取ることが大事で、ノーリアクションは相手に不安感を与えてしまう為取らないようにしましょう。

「これくらい分かってくれるはずだ」という考えが一番人間関係にダメージを与えます。

 

適切に褒めを使ってよい人間関係を築きましょう。