今回は前回の続きになります。

 

反芻思考がメンタルに良くないという事をお伝えしました。

が、しかしじゃあなんで、そんなにメンタルに悪いものが進化の過程で淘汰されなかったのか?

反芻思考が完全に人間にとってマイナスの効果しか生まないものならば、なぜ今残っているのかと言うと、反芻思考にも利点があり、反芻思考が存在する理由をお伝えします。

 

1.ワーキングメモリーを支援するため

ワーキングメモリーというのはいわゆる短期記憶の事です。一時的に記憶を保持するための機能です。

反芻思考が多い人は独り言が多い傾向にあります。そういった人は記憶力が良い傾向なのだそうです。反芻思考を口に出すことによって、記憶を定着する助けになります。

 

 

2,目標達成のため

自分の人生のテーマに対して繰り返し意識を向けさせてくれます。自分が達成したい事をずっと反芻することで、ずっと考え続ける事ができます。

 

3.危険の回避のため

将来こんなことが起きたらどうしようという考えに対して、対策を打つ事ができます。ネガティブな思考が湧いてきたら、それは捕らわれるものではなく、解決すべきことと考えましょう。

 

4.アイデンティティーの明確化

反芻によって過去の出来事を繰り返し思い出します。「この時は自分はこういう選択をして、こういう風に考えたな」などと考え続ける事によって、自分の行動の傾向やどの言葉にどのように反応したかが分かります。

それによって自分の価値観などがはっきりしてくるのです。

 

以上のように反芻思考にはメリットも存在します。

使い方によって、毒にも薬にもなるということです。

反芻思考の良くない使い方としては、何かをしながら反芻思考に捕らわれてしまうという、マルチタスクになってしまったり、ネガティブな思いにとらわれてしまうと良くないのです。

 

だから反芻思考の時間を設定して、反芻思考が出てきたら反芻思考に集中して利用できるようにしましょう。

「自分はダメな奴」といったネガティブな反芻思考に問わられそうになったら、一旦気を反らしましょう。時間を決めてゲームをしたり、運動をしたりして思考をリセットして改めて反芻思考に取り組むようにしましょう。

 

何でもポジティブな面とネガティブな面があります。

ネガティブにもポジティブにもとらわれずに、上手に利用して自分に生かしていきましょう。