先週金曜日から入院になり、色々な検査と病気の説明、食事指導、運動指導などを受けている。

特に、心不全の進行については知らなかったことばかりで、自分の病状を意識して慄然とさせられた。全く意識しないうちに、楽観出来ないところまで来ていたようだ。

今回僕は、「不安定狭心症」と診断された。

動脈硬化で血管が狭くなり、血流が悪くなる。すると、心臓の筋肉に十分な血液が届かず、酸素不足になって、胸の痛みなどが出現する。しかし、血流が完全にストップしたわけではないので、血流が回復すると痛みもなくなる。

とまあそんな感じの症状らしい。確かにその通りで、発作的な痛みが何度も襲ったが、しばらくで回復していた。

そうして、この血流が完全にストップすると、酸素供給がなくなって心臓の組織が壊死してしまう。そこまで行くと「心筋梗塞」に当たるらしい。まさに「心筋梗塞」一歩手前だったわけだ。

心筋梗塞で心臓組織が壊死すると、完全には回復はせず、以後、心臓の機能が低下してしまう。動悸、息切れ、むくみなどが現れ、このあたりから「心不全」と呼ばれる。

心筋梗塞を発症すると、多くの場合、再発して入退院を繰り返し、その度に心臓の機能、身体機能が低下していく。

示された図の中央、心不全発症以後、身体機能が大きく変動して低下していくのは、そういった意味らしい。


僕は、ステージBの状態と説明されたが、冠動脈の主幹部にも血流の悪いところがあり、今後、ステージCに移行する可能性が高い。

というか、動脈硬化で血管が傷んでいるのは心臓周りに限ったことではなく、全身に及んでいるのだろう。

脳血管疾患のリスクも高いだろうし、そう思うと、3月に突然起こった硝子体出血も、ひと繋がりに思えてくる。

血圧は、以前から降圧剤を服用して、下70台、上130.台くらいに抑えていたので、まずまずと思っていた。

HbA1Cは、入院検査時点で4.9%で高くなく、糖尿病の指摘はない。タバコは10年以上前にやめている。

中性脂肪181mg/dが高いのと、BMI28の肥満は、やはりどうにも問題だ。それから塩分の管理。食生活を改めるしか手段はなさそうだ。

食生活や生活習慣の改善となると、途端にヤル気がなくなるところではある。地味だし、効果があるのかないのか分からない。ムダじゃないのかと思う気持ちももちろん湧く。

しかしそもそも、食生活と生活習慣が悪くてここまで来たのだから、そこに目を向けねば、何も始まらないだろう。

正直、もしも娘がいなかったら、別にあれこれ考えることもない。長生きしたいとも思わない。

しかし、今10歳の娘を成人させ、就職、結婚、出産までを見守るのは、義務でもあるし、自分の希望でもある。生前、先立った妻と約束したことでも、もちろんある。

父親など、早晩、疎ましがられる存在ではある。しかし、自分の体験から子供と親の距離は、年齢とともに変化するようにも思える。

成人し、就職するまでは、居てくれないと困る。
就職して自活すると、煩わしくなる。
結婚すると何故か再び、距離が縮まる。
子供ができると、育児要員として必要になる。

親というのはそんなもので、不要なときには大人しく引っ込んでいて欲しいし、必要な時にはいた方が良い。できればそういう存在でありたいものだ。

あと何年、生きられるか、必要な時に必要な存在としていられるか、悩む。

今日は、ついさっき、負荷心電図検査を受けた。階段昇降を4分半程行った後に、心電図検査を行った。負荷のかかった状態で心臓の様子を診ていただいたが、取りあえず問題なさそうとのこと。

先々、不安は大きいが、自身の存在を見つめ直す機会というか、今後、存在できるかどうかを考える機会というか、そんな入院生活になっている。