紆余曲折あって、娘は公文教室の算数を再開することにした。


公文は、幼稚園年長の頃、国語と算数から始めたが、算数が嫌で、途中で辞めてしまった。2年生の頃だったと思う。


以後、代わりに英語を始め、国語と2科目を学ばせてきた。


算数を再開すると、国、英、算の3科目になり、宿題が結構な負担になる。公文は、教室のない日は、毎日宿題プリントをするシステムなのだ。


かと言って国語と英語に関しては、ともに2学年以上先の進度に進み、そこそこ面白味も感じているようなので、辞めさせるのも忍びない。もったいないようにも思える。娘と話し、出来るところまで、3科目で取り組んでみることにした。


もうひとつ気になっていたのは、算数をどのくらいのレベルから学ばせるかだ。娘は4年生だが、実力は、1年生レベルと言わざるを得ない。


もちろん2年生以降に学んだ、掛け算、割り算、分数、小数などが、まるでできないわけではない。


しかし足し算、引き算がグラグラである砂の上に、楼閣を建てても仕方ない。基礎を固める必要がある。


「少し下の学年から始めたいのですが」


と、先生にお願いした。ストレートに言えば、「1年生レベルから」ということなのだが、親バカが作用して「少し下の学年」という言葉になった。


こちらが心配するまでもなく、公文では、最初にテストをして、実力に合わせたところから始めるらしい。テストの結果、先生は、かなり言いにくそうにおっしゃった。


「2Aから始めましょうか」


公文算数の進度は、6Aから始まって、3A、2A、A、B、C、Dと進む。小学4年生は通常「D」だ。


2Aは、幼稚園年長のレベルに当たるわけで、小学1年生どころではなかったと言える。何という親バカであろう。


実力より下の、楽にこなせるレベルから始めるという説明ではあったが、それにしても、客観的なテストで幼稚園並とランク付けされるのは、ちょっとした痛みがある。


「それより下ですと、運筆訓練などになってしまいますから、2Aにしましょう。」


先生は、続けておっしゃった。本当はもっと低いが、仕方ないからここから始めましょうというニュアンスだった。


幼稚園年長の頃、初めてやってみた公文のプリントは、「数字の5を書きましょう」と言った内容だった。運筆か。あれではさすがに辛い。


2Aからをお願いし、9月末から始めた。

とはいえ、さすがに2Aは楽にこなせ、2週間ほどで、Aに進んだ。ようやく1年生レベルになり、ここからが本番だろう。


毎日の宿題は、朝起きて登校する前に、国語を終わらせ、帰宅後に、英語、算数の2科目を行って、何とかこなしている。


僕にとって公文の良さは、目の前で宿題をやらせられるところにある。教室でやらせると、どこでどうつまずいているのか分からないが、宿題ならばその辺りを観察できるからだ。


課題がよく練られていて、少しずつ進んで行くところも有り難いし、宿題として強制力がかかるところも良い。


まだまだこれからだが、娘と算数の付き合いをこれからも見て行きたいと思っている。


(現在に追いついたので、このシリーズ、一旦終わります。)