明日発売の週間少年ジャンプで、冨樫義博先生のHUNTER×HUNTERが再開される。
今回の休載期間は3年11ヶ月と、本当に長かった。

亡くなった妻と僕は、ともに熱心なHUNTER×HUNTERファンだった。連載が始まると、毎週、発売日にジャンプを買って読んだものだ。

前回の連載である約4年前、2018年9月から年末までの掲載分は、手元に切り抜きを残してある。

しかし、実は今日まで読まずに保管していた。
ファンを自称していた僕だが、読むことが出来なかったのだ。

前回の連載中は、妻がまだ生きていた。
ジャンプも一緒に買いに行った。

ちょうどその時期に、妻はALSと診断された。
確定診断のあった日は、2018年10月19日だ。

HUNTER×HUNTERは、心理戦と頭脳戦で文字通り息が詰まる上に、残酷な箇所も多い。妻がALSと言われ、精神がガタガタになった僕は、当時何度読もうとしても、途中で苦しくなって読み進めなかった。

2020年9月26日に妻が亡くなり、まる2年になる。その後も何度か読もうとしたが、あのALS診断の頃のことが思い出され、やはり読めなかった。

今日の午後、娘の友達が遊びに来てくれたお陰で、何となく時間ができた。切り抜きを手にとってみたら、スルスルと読めた。と言いたいところだが、内容が複雑で難しいのでスルスルとはとても言えない。がしかし、それは僕の頭の問題で、やはり面白さは圧倒的であり一気に読み通すことができた。明日からの続きが楽しみだ。

この休載期間中に、色々なものが一巡りしてしまった。
妻が診断を受け、亡くなった。

色々なものを喪失した4年間だった。
残ったのは娘だけだ。
夜中にしょっちゅう、不安と寂しさに襲われる。
薄まるときが来て欲しい。