妻を初のショートステイにあずけて1週間が過ぎた。21日の夕方に帰ってくる予定なので、あとほんの少しだ。

しかし実を言うと今の気持ちは、

「余程のことがない限り、2度と施設にはあずけない!」

であり、かなり後悔している。もしかすると今後、気が変わるかも知れないが、今はとてもそうは思えない。

体力的には、夜寝られる分、圧倒的に楽だし、娘が、

「今週は楽しい!」

と何度も言ってくれるくらい、遊びの相手をしてあげることができた。良いことももちろん多いのだが。

困るのは、施設内での妻の様子が全く分からないことだ。コロナ禍で部屋には入れないが、一階ロビーに連れて来ることはできるのでそこで会えますよと、入所前に説明を受けていた。ところが直前でそれもダメになり、入所中、一切顔を見られないことになってしまった。

妻は数カ月前からスマホ操作も出来なくなったので、LINEなどで意思を伝えて来ることも出来ない。あとは、施設のスタッフからの説明しかないが、これも正直、全く様子が伝わって来ない。

施設は、自宅から車で30分以上の距離にあり、僕が仕事から帰った後に訪ねて行っても対応できないということなので、義母にお願いして、昼間のうちに洗濯物を取りに行きながら、様子を聞いてもらうことにした。

「『大丈夫、ちゃんとやってます』としか言わないよ!」

義母は、そう言って怒っていた。毎日、異なるヘルパーさんが出てきて、洗濯物を渡しながら「大丈夫」と言うだけなのだそうだ。

義母の話は、しばしば事実が偏って語られることがあるので注意が必要だが、それを差し引いても説明が足りないのは確かなようだ。

・看護師の調整で、睡眠薬を減薬する計画だったが、それはどうなったのか。眠れているのか。

・トイレ介助の回数はどうか、歩いてトイレに行けているのか。

・痰吸引の回数はどうか、呼吸低下はなかったのか。

・ビデオのアニメと、スマホの動画を観て1日過ごしていた妻だが、施設内ではどうしているか。したいことができなくて泣いていないか。

気になることが一つも伝わって来ない。

先週の土曜日、LEGOLANDに義母と娘を連れて行き、その時の写真を妻のLINEに送ったのだが、いまだに既読がつかない。スタッフが「LINEくらいは開きますよ」と言ってくれていたはずなのだが。

さらに、洗濯物の量が悲しくなるほど少ない。唾液を受けるミニタオルを、1日に少なくとも20枚、多いと40枚使っていた妻なのに、洗濯物として受取るものが、1日5枚くらいしかない。

家にいるとき、タオル交換が行き届いていないと、よだれが服に垂れてビショビショになっていた。しかし、服の洗濯は2日に1回の入浴後の分しかない。おそらく、濡れて汚れた服を2日間、着続けているのだろう。

義母から苦言を言っても変わらない。部屋の様子を妻のスマホで撮影してLINEで送ってくれないかと頼んでみたが、写真撮影はダメとの回答。

もちろん、誰かが付きっきりで見守っている在宅介護のように行かないのは分かるが、様子も、本人の意思も全く伝わって来ないのは、我慢がならない。

24時間、看護師が常駐して、痰吸引に対応できる施設はここしかない。しかしその施設がこれでは、とても任せられないという感想だ。

10日間のショートステイに要する費用は、自己負担分約7万円と、相当な支出になる。途中で中断しても、場合によっては予定分の金額を取られてしまうことがあるそうだ。それで、一応予定通りあずけることにしているが。


それはそれとして、娘へのサービスはこの機会をおいて他にしようがないので、今日は、先週のLEGOLANDに続いて、遊園地、浜名湖パルパルに連れて行った。


驚いたのは、自分の体調が悪かったことだ。

アトラクションで、ユラユラ揺れるものに乗ると、目眩がする。遠くを見るようにしたり、目を閉じたりしてもダメで、揺れている間に吐き気と生あくびが出てきて、ギリギリ耐えたところで運転時間が終わるというのを何度も繰り返した。このままこれを続けたら、確実に吐き戻すが、娘に途中で帰りたいとはとても言えない。

自宅から2時間ほどかけて車を運転している間は全く不調はなかったのに、どうしたことか。そういえば、数日前、水曜日の夜にトイレに行こうと寝床から立ち上がったときに目眩がして転びそうになったことがあった。やはり少し不調があるのか。

幸い、娘は非常に怖がりで、ジェットコースターなど、本当に激しく揺れる物には乗りたがらないので助かった。また、それぞれのアトラクションに並んで待つ時間も、吐き気を抑えるのにちょうど良く、吐き気を催しては並んで休み、また吐き気、また休みを繰り返して、何とか耐えて過ごし、昼食も取ることが出来た。

話がそれたが、妻にショートステイを早く終えて帰ってきて欲しい。重度訪問介護のヘルパーさんに入ってもらえる日も、増やして行けそうな雰囲気になっている。ヘルパーさんにお願いしつつ、在宅で介護をして行きたい。今、強くそう思っている。