ALS患者は、いつ痰が絡んで呼吸が低下するか分かりません。24時間介護していないと命に関わる危険があります。

しかし日中、フルタイムで仕事し、娘は小学2年生というわが家の場合、24時間、妻だけの介護をするのはとても無理です。というか、いくら大事な家族でも、365日、24時間介護に専念することなど、わが家に限らずどだい不可能です。

ではヘルパーさんを頼もうと考えるのですが、通常の介護保険に基づくヘルパーさんは、受け持てる仕事が制限されていて、長時間自宅に滞在してもらうことができません。

そこで登場するのが、障害福祉サービスに基づく「重度訪問介護」です。3交代で最長24時間、ヘルパーさんに滞在して介護してもらうことが可能。夢のような制度!よし、これを導入すれば解決だ!

と思ったのが6月です。しかし、いまだに手続きの真っ最中。

最初、市に相談したところ、けんもほろろにダメ。
国は、「重度の肢体不自由者又は重度の知的・精神障害により行動上著しい困難を有するものであって、常時介護を要する障害者」で、二肢以上に麻痺等がある者などを対象に挙げており、全然当てはまるじゃんと思ったのですが、僕の住む市ではその他に、「要介護5で、介護保険を上限まで使っていること」と決めており、例外は認めませんと突き返されました。


やむなく、要介護4だったところ、5になるよう変更申請。医療的ケアの比重が大きいALSでは、訪問看護を使う割合が高くなり、介護保険を使うことが逆に難しいことを説明してきました。


個別の状態を判断して認定可能とできそうですと、話が進んだのが7月末。但し認める時間数は月88時間ですと言われました。


88時間、30日で割ったら1日3時間弱?えーと、なんのための制度でしたっけ、重度訪問介護って。


振り出しにもどったような脱力の中、それでは足りません、いいですか、命を守るためにどのくらい介護が必要かと言うと!と言って、資料を整えて訴えたのが、先週のことです。


国が定めた制度のはずなのに、地方によって認定にバラツキがあり、他の地域と同等のサービスが受けられない。実際、引越しして認定を受けた方もいるそうです。


地域のバラツキもそうですが、国が運用する制度の申請が、ここまで茨の道で良いものか、知識をもったプロしか申請できないような制度ってどうなんだろうと思うわけです。


背景には、制度自体が新しく、認識が普及していないことや、単価が安いために運営が難しく、対応している事業所が少ないことなどがあるようです。

端的に言って、そんな制度知らないって人が多すぎるんです。この制度の利用を望む潜在的な人数は相当多いはず。

普及し、活用しやすくなるよう望みます。

ちょっとコメントしようと思ったらえらく長く書いてしまいましたが、SHUUさんのご活躍により、広く認知されますように、リブログさせていただきます。