今日の午後7時過ぎ、訪問医の往診があった。

わが家はマンションなので、先生が呼び出しを押したら、中からロックを開けねばならないのだが、それができなかった。ちょうどそのとき妻の痰吸引の最中だったからだ。

サチュレーションが70台まで下がっており、鼻からカテーテルを差し込んで、気管にヒットしたかどうかというところで、呼び出しが鳴った。応答しようにも手が離せるはずがない。

先生が、すぐにもう一度呼び出しを鳴らしてくれたので、2回目はなんとか解錠することができ、部屋へ上がってもらった。ある意味タイミングの良い診察とも言える。妻の様子を見てもらったところ、先生は言った。

「誤嚥性肺炎かもしれませんね。」

ショックというか、耳を疑った。

2週前の6月22日、同じ訪問医の診察で、誤嚥性肺炎の恐れがあると言われたばかりなのだ。

その日、血液検査をした結果、通常なら0.mg/dLくらいであるCRP値が5mg/dLになっており、炎症が起こっていて、おそらく誤嚥性肺炎だろうという診察だった。

その翌日から抗生物質を投与して、4日目くらいから痰の具合が劇的に良くなった。10日分の薬が処方されていたので、これを最後まで投与し、終わったのが先週の金曜日。それから、土、日をはさんで今日が月曜日。

薬が終わって、2日明けての再発!?

妻は、5月頃から容態がずっと優れなかった。毎日、何回も、何時間も痰吸引に追われ、夜も容赦ないため、僕の睡眠時間も、2〜3時間という日が当たり前のように続いた。

正直、これが続くようなら、妻の命も長くないのではと感じた。毎日が綱渡りのようで、なにかのボタンをかけ違えば、命の危険はすぐ近く、身近に迫っているように感じた。

義母も同じことを思っており、かなり緊張した毎日を送っていたが、それが抗生物質投与で劇的に改善し、夜も5〜6時間眠れるようになり、これならまだまだ大丈夫、命の危険なんて滅多なことを思ってはダメだ、縁起でもないと思ったのが一週間くらい前のことだ。

再発かどうかは分からない。今日、先生が血液検査のサンプルを持ち帰ったので、明日以降に結果がわかると思う。

「抗生物質を、続けて投与するとどうなりますか?」

「耐性菌が出来るのが怖いですね。

「薬が効かなくなると?」

「そうです。」

今晩の妻は、調子が悪くなかなか寝付いてくれない。
ベッドでずっと苦しげに唸っている。
僕も眠れない。

再発でありませんように。


ところで少し前に、妻の古くからの友人が贈ってくれたプレゼント。わが家のアイドルポニョと、かわいい炭治郎。

再発でありませんように。