年末も押し迫って来たが、時節感もなく普通の記事を書こうと思う。

先日、25日水曜日に、月に一度の主治医の診察に出掛けた。

今回は、上肢と下肢の動作についての測定も行い、診断書を書いてもらうことにした。年明けには障害者手帳の申請をし、現在の構音障害4級から、おそらく等級が上がると思う。

この秋頃から、日常生活で妻を手助けする機会が増えてきた。

車椅子での移動や胃ろうの注入などは春頃からしてきたが、加えて、入浴、着替え、立ち上がり、化粧、歯磨き、爪切り、耳かきなども少しづつ手伝うようになった。

妻は、特に入浴は一人でしたかったのだと思う。手伝わなくていいと盛んに言っていたが、ある日、浴槽からの立ち上がりを助けたついでに頭と身体を洗ったら、つっかえが取れたように、以後毎日、手伝わせてくれるようになった。

少し話がそれるが、僕は毎日、妻と娘の2人の身体を洗っており、若干錯覚してしまうようになった。

妻は、お腹に胃ろうのボタンがあるので、身体を洗うとき、引っ掛けたりしないよう注意しなければならない。

その感覚が手に残っていて、妻の入浴の後、今度は娘の身体を洗おうとすると、ついついお腹を気を付けて洗ってしまうのだ。娘はいままで通り普通に洗えばいいのにと心の中で自己ツッコミする、そういう感じになってしまっている。

それはさておき、診察のことだ。

主治医に、最近手助けする機会が増えたことや、12月のはじめに誤嚥性肺炎の可能性があると言われ、抗生剤を10日程飲んだこと等を話した。

誤嚥性肺炎の件は、訪問医の先生に診察していただいたので、主治医には、今回初めて報告した形になる。

訪問医と訪問看護ステーションは、普段から何か困るとすぐ相談しており、話す機会が多い。

一方、主治医は月に一度しか会わないので報告が遅くなる。診察のとき以外に相談することはまずない。

来年の年賀状を、訪問医と訪問看護ステーションあてには迷わず書いたが、主治医には書いていない。現在の主治医に特に不満はないが、単に距離感の問題だ。

こうなって来ると、どちらを主治医と呼ぶべきか微妙なところだが、今のところ最も早くから診ていただいている総合病院の先生を主治医と呼んでいる。

また、若干話がそれてしまったが、そうして主治医に、色々話したところ意外なことを言われた。

痰を取るための小さな穴をあけてはどうか、と言うのだ。それはつまり、気管切開のことだろうと思った。

そう思って先生に聞いてみると、呼吸器の取付は、もう少し大きな穴が必要になるが、そこまでの穴でなく、小さ目の痰を取るためだけの穴をあけるというのだ。

そういった手術について、僕はこれまで聞いたことがなく驚いた。喉に穴をあけるのだから、大きさが小さくともやはり気管切開のような気もするが、よく分からない。

先月は、咽頭分離の話が出たが、今回は、痰を取る穴ということで、何とも悩ましい気分になった。どちらも、胃ろう手術よりずっとハードルが高い。

主治医は、薬で痰を切りやすくするなどの提案はあまりなさらず、どちらかというと外科的処置など効果のしっかりした方法を勧めてくる方針のように見える。

耳鼻科の先生の意見を聴きましょうと言われ、次回診察では、耳鼻科にも行く事になった。手術をするかしないかはともかく、診てもらうだけ診てもらおうと思い同意した。

その前に、薬による緩和を相談したいところだが、それはこの次、訪問医の先生に話してみよう。

こんな感じで主治医と訪問医を、悪い言い方で言えば使い分けるようになってきている。端的に言って、勝手なわがままに近い相談は、訪問医の先生の方が話しやすい。

また、訪問看護師さんにも、痰を取る穴のことを話してみた。

ネットで検索してもこれと言うのが出ないんですがご存知ですか?と聞いてみたところ、緊急的に穴をあけて痰を取るピックという方法があって、最近それが見直されてきて、緊急時以外にも使われるようになったと聞きます、もしかしたらそれのことではないでしょうかと言われた。

こんな感じで、主治医の診察で聴きそこねた疑問を、訪問医や訪問看護師さんに尋ねることもある。

いまだによく分かっていないが、痰を取る穴のことは、もう少し調べておこうと思っている。訪問医の先生の次の往診のときにも聴いてみよう。

【追記】
後日聞いたところによると、喉に穴をあけて細いチューブを通す方法を「ミニトラック」と呼ぶらしい。