先月末の9月27日、妻は、初めての胃ろう交換をした。その時以来痛みが続いていて、2週間経った今も落ち着かない。

今週はじめ、訪問診療の先生に相談してみたところ、交換後の痛みが続くのは珍しいと言われた。炎症などもなく理由がわからないようだ。

妻によると、下を向いて身体を屈めたときに痛い他、夜中に痛みで目が覚めるらしい。夜中の痛みは、空腹で胃が動くせいではないかと言っている。

様々な症状で悩みが尽きない中、ALSとは直接関わりない痛みを持たされるのは、なんともやるせない。

胃ろうが身近でない方も多いと思うので、素人の理解の範囲で、少し説明しておきたいと思う。

胃ろうのカテーテルを胃の内側で止める方式には、バンパー型とバルーン型の2つがある。

バンパー型は、キノコのような形状で、傘の部分が胃の内側につっかえる形になって、カテーテルの抜けを防いでいる。

ところが、胃ろう交換の際には、その抜けないカテーテルを、傘ごと引き抜かねばならない。傘の部分を変形させながら抜くそうだが、いかにも痛そうだ。



一方、バルーン型は、傘というより、棒つきの飴玉のように先端が膨らんでいて、これが抜け防止になっている。膨らんだ部分は文字通り風船で、蒸留水を入れて膨らませたり、抜いて縮めたりすることができる。胃ろう交換の際には風船を縮めて引き抜くのであまり痛くないらしい。



察しのとおり、妻の胃ろうはバンパー型だったため、引き抜くのがとても痛かったという話だ。

(以上、NPO法人PDN様のホームページから勝手に画像を拝借しております、すいません。)

胃ろう交換のとき、僕は病室の外で待たされたため、施術の様子を見ていない。妻は、会話ができないので、あまり事細かに様子も聞けない。

ただ、胃ろう造設のときとは異なる若い先生で、やや不慣れそうに見えたということだ。

素人からすると、交換時に痛いことが分かっているバンパー型でなく、バルーン型で固定してくれればいいのにと思うが、このあたりは病院か、先生の方針のようだ。

上に貼り付けた図でもわかるが、胃ろうカテーテルを取り付けた部分は、腹壁と胃壁が密着している。

ただ寄せ重ねているのでなく、胃壁と腹壁とを固定して癒着させるのだそうだ。この癒着が安定する前に胃ろう交換をすると、癒着しかけた部分が離れてしまう恐れがあるので、最初は長期間しっかりと固定してやることが必要なのだそうだ。

バンパー型は、バルーン型よりも長持ちするため、半年ほど持たせることができる。そういった理由で、バンパー型を取り付けたらしい。

確かにバルーン型は、劣化してバルーンに穴でも明けば簡単に抜けてしまいそうだ。実際バルーン型は、バンパー型の半分以下の期間しか持たないらしい。

今回、取り替えた後は、バルーン型になった。次回交換はあまり痛くないと言われているが、当面の問題はいまある痛みだ。

最近の妻は、本当に色々な悩みを抱えている。回復できるものは少しでも早く回復して欲しい。