昨日は、娘の幼稚園の卒園式だった。晴天に恵まれ、無事、妻とともに最初から最後まで見ることができた。この件は、妻のブログで何か書いて欲しいなとも思うので、僕の方ではこのくらいにしておきたい。

夕方、訪問医の先生に来ていただき、ラジカット5クール目を開始した。自宅で点滴するのは今回クールが初めてになる。

先生が点滴台とラジカット何日分かを運んできて、1パック目の仕掛けと2パック目への交換までをしてくださり、最後の針抜きだけは僕がした。2日目からは、先生でなく訪問看護の看護師さんが来てくださるそうだ。

点滴をしている間に先生といくつか話した。

■胃ろうについて
先生が胃ろうを見て、

「少しキツめだね」

と言われた。キツいというのは、チューブの太さのことですか?ときいたら、そうでなく長さのことなのだそうだ。

ボタン型の胃ろうの場合、体表から胃の内壁までの厚みに合わせてチューブを選ぶが、妻はやせ型なので、◯センチと割りと短いものを使ったらしい。もう数ミリ長さがあった方がいいという意味らしかった。なるほど、そういうことがあるわけか。

胃ろうから注入する、経管栄養のための半固形の栄養材は、先生から処方していただくことができるらしい。処方の栄養材を注入するのと、普通に食事を作って、ミキサーで砕いて注入するのとどっちがいいでしょうか、処方なら栄養もしっかりしてるし、正直胃に入れてしまえば味も関係ないと思いますがと尋ねたら、

・健常者も、普段からそこまで栄養を考えてない。処方の栄養材でなく、普通の料理で全然大丈夫。

・胃ろうから注入しても、匂いは上がってくる。薬っぽい匂いが上がるとこともある。食事の味も関係ないわけでない。それから、例えば子供の患者などの場合には、母親が作った料理を食べて欲しいとか、1日1回くらいは、家族と同じものをと考えることもある。

ということだった。やはりミキサーで食事を砕いて注入しようと思った。

■呼吸器について
先生は、他にもALS患者さんの診察をされているらしい。 思い切って気管切開とTPPVのことを聞いてみたら、最近バイパップの性能がすごく上がっているので、TPPVの利点は主に痰の吸引が良いことになってきていると言われていた。

先日「呼吸器について」という記事にも書いたが、書籍によると、NPPV(バイパップ)よりTPPV(気管切開による呼吸器装着)が優れている点は、

・有効な呼吸が得られる
・痰の吸引が確実になる
・カニューレのカフを膨らませることで誤嚥防止できる
・酸素吸入が容易になる

などがあるそうだ。このうち、有効な呼吸を得ることがNPPVでかなりまかなえるなら、嬉しい話だ。バイパップの性能向上のための技術開発も是非進んで欲しいと思う。


ところで実は、昨晩から娘が外泊しており、わが家には、妻と僕しかいない。僕の母が実家に娘を連れて行って、数日面倒を見てくれることになったからだ。娘にとっては、生まれて初めて一人でお泊まりする機会になる。たまには育児から解放されるようにと、僕の母が計らってくれたからで、とても有難い。

おかげで、訪問医の先生とあれこれお話することもできた。今日はこれから、妻を連れて市民病院の診察に行ったりする予定だ。