いま住んでいるマンションに引っ越してきたのは、ちょうど4年前の3月3日だ。娘はまだ2歳だった。

当時、雛人形をどうするか迷った覚えがある。3月3日には荷物を運び出すから、引っ越し前の家には飾れない。

それで、あらゆる荷物のうち一番先に雛人形
だけを自分の車で新居に運び込み、2月末、まだ何も置かれてないガランとした部屋に飾っておいて、3月3日に追いかけるように引っ越してきた。

雛人形をいつしまうかには諸説あるが、引っ越し荷物の片付けをしながら3日の夜には箱にしまった。さらに引っ越し荷物の片付けを続けていたら、日付が変わって4日になった直後、0時4分くらいにちょっとした地震があった。

僕にとっては、そこまでがワンセットの想い出になっている。妻も娘も、その時間には床に入っており、地震を覚えているのは僕一人だが。

引っ越しの日に地震なんてなあ、でもまあ一応、日付は変わってるかなどと思った覚えがある。今日も、夕方に雛人形を片付けながら、そんなことを思い出した。

夕食には、雑炊とシチューを作った。どういう組み合わせかと思うが、雑炊は、年明け頃からしばしば作っており、シチューは、先週、義姉が来てくれたときに作ってくれたのを見て真似して作ったものだ。

妻はシチューがいいといい、娘は雑炊がいいといい、僕はどっちでもいいので両方作った。

この変な組み合わせを、妻は比較的たくさん食べてくれた。特にシチューは、おかわりしてくれた。

明日、妻の胃ろうの手術は、午後からになる。朝からずっと空腹でいなければならないので、今夜は少しでもお腹をいっぱいにしておいて欲しかった。

妻にしては、たくさん食べてくれたので、少し安心した。

雛祭りの日がもうすぐ終わる。

昼間に小学校入学準備のために体操服を買ったりはしたが、総じて、妻のことばかり考えていた1日だった。娘のお祭りだというのに、ごめん娘。

明日が良い日になりますように。