昨日、妻の市民病院での診察に付き添った。月に一度しかない機会なので、今回も聞きたいことが多く、あらかじめ紙にまとめて先生に見せた。
 
気になっている順に、嚥下、左手、右足、右手の状態などを書き、ついでのように呼吸のことも書いておいた。やまいもさんが早期バイパップ使用の有効性について書かれていたのを読んで、少し早いが相談しようと思ったからだ。
 
呼吸機能の低下は、日中の眠気などの形で現れるとのこと。そう言えば最近妻は昼間によく、あくびをしている。一度相談してみようと事前に妻にも話していた。
 
ところが、診察前に行った呼吸機能の検査結果が良くなく、こちらから相談する前に、就寝時だけでもマスク型の呼吸補助器・バイパップを使用した方が良いと先生に勧められた。相談はするが、呼吸はまだまだ大丈夫と思っていたのでショックだった。
 
呼吸機能検査は、9月に行った時は期待値の101%だった。良好だったため、10月、11月は検査していない。
12月18日に久しぶりに検査したところ、85%程度になっていたが、この時も、口の筋力低下でマウスピースを上手くくわえられず、呼気が漏れたのではと言われ、それ以上考えなかった。
 
それが、今回検査では、62%程度だった。本当に呼吸機能が低下しているのか、別の要素の影響か、半信半疑だが、いずれにしてもバイパップは早期に始めた方がいいだろう。
 
ちなみに僕は、睡眠時無呼吸症候群で、10年程前から就寝時にシーパップを使っている。シーパップとバイパップは、機能が少し違うが、かなり似たもののようだ。シーパップの効果は劇的なので、妻のバイパップ導入にも賛成している。娘は、両親ともマスクを着けて寝るのをみて驚くかもしれないが。
 
話がそれたが、今回は、もう一つ大きな相談をした。吸痰について、そろそろ考えないと妻が気の毒だ。
 
吸痰器は5万円程で買えるそうだが、カテーテルを喉に差し込むのは、素人にはなかなか度胸がいる。
はい、機械を買いました、はい、今日から家族で吸痰しますというわけには、なかなかいかない。
 
そこで、市民病院の担当の方に相談し、訪問看護と機器のレンタルをしてくれる施設を紹介してもらうよう頼んだ。いざというときになって急に手配するのは大変だし、今のうちから相談できる訪問看護師さんに渡りをつけておきたい気持ちもあって、これこそ早めに手配しておきたいと考えたからだ。
 
バイパップの調整のために1週間の入院が必要と言われたので、その際、訪問看護の紹介もしてもらうことになった。
 
ところがそこまで話がまとまったところで、既に妻がブログに書いたとおり、病棟のベッドが空いておらず、予定が組めないという話になった。できるだけ早く事を進めたいのになんともはやだ。
 
さらにもう一つ、入院スケジュールを阻むものがあった。
 
妻は、ラジカットのみ近所の病院で受けており、その病院と市民病院を掛け持ちで通院している。
 
市民病院は、ラジカットをその病院に依頼した立場なので、入院になったからといって、依頼を取り下げて点滴するわけにはいかないというのだ。だから、ラジカット休薬中の2週間をねらって入院するようにと言われた。
 
分からないでもないが、では3週間、4週間入院するときにはどうするのかとツッコミたくなる。
 
僕が、近所の病院に話をつけに行きますと言ったが、市民病院の先生は、これからもお世話になるんだから事を荒立てない方がいいと言われ、さらに市民病院では点滴しないからねと言われた。
 
妻は性格が温和なので仕方ないと言っていたが、僕はいまだに釈然としておらず、そんなことで入院時期が制限されるのはどうかと思っている。単純に、点滴と入院を一緒にできれば、時間の負担や針刺しの痛みもまとめられて有難いこともある。
 
治療してあげるから、病院間の義理立てを理解して、患者は都合を合わせなさいというのは、どうなのか。趣味の嗜好品の買い物でもするならともかくだが「治療行為」は、もう少し次元の高いものであるべきと思う。
 
まぁとは言え、印象と感情で動くのが世の常なので、理屈を振りかざして権利を主張するより、大人しくしておいた方が身のためだろう。特にこの場合、割を食うのは僕でなく妻だ。ゴリ押しして良いことはない。
 
そんなことで入院時期は未だ決まっていない。
今回の診察は、相談も含めて時間がかかった。
 
 
〈その他、診察で聞いたことの覚え書き〉
 
■痰を切る薬を出してもらえませんか
→今絡んでる痰は、肺から出たものではない。薬を飲むと肺からも痰が排出されてかえって苦しくなる。
■最近、左手薬指と小指に曲がりがあることに気づきました
→指の筋肉は、伸ばす方より曲げる方が優位で、弱ってくると曲げる方が強くなってしまう。関節の問題などではない。
■右手親指がつることがあります
→つりは、筋肉が弱ると起きる。通常でも起きるもの。
■匂いに敏感になりました
→運動神経が低下すると感覚が過敏になることがある。
■他の薬の処方はどうでしょうか
→筋萎縮の状況から、上位ニューロン、下位ニューロンとも損傷があると思われる。漢方48番(十全大補湯)を出す。
■食べ物よりも、むしろ水などでむせます。
→薬局などで売っているとろみ剤を使うように。(とろみの使い方を書いたリーフレットもくださいました。)