我が家では、週末をドライブに費やす割合が異常に高い。

理由は、家にいると6歳の娘が無限に遊びをせがんでくるからということに尽きる。車のシートに座らせておいた方が多少大人しい。テンションを上げて遊びに付き合うより、車で走っている方がずっと楽だからだ。

比喩でなく、娘が生まれてから6年間、家にとじ込もっていた休日はほとんどない。それこそ、台風でも来ない限り、ほぼ全ての休日をそうして過ごしてきた。

・道の駅めぐり
・公園、博物館、科学館、プラネタリウムめぐり

公営で入場料が安い場所は、ほぼ行き尽くしたと思う。もちろん季節物で、桜や紅葉などもあちこちに見に行った。

目的地はどこでもよく、片道1~2時間走れれば用が足りた。

いよいよ行き先がなくなると、わざわざ遠くのスーパーマーケットを目指して買い物に行き、日用品を買って帰って来た。

これをドライブと呼ぶか、買い物と呼ぶべきなのか微妙ではあるが。


しかし6年間続いた、その伝統の週末ドライブを、ここ2週間ほどやめている。全く出掛けないわけではないが、それほど遠くには行っていない。

直接の理由は、12月3日に紅葉を観に出掛けた翌日から、妻の右足に痛みが出たからだ。

そのときは、そこまで身体に負担だとは考えていなかったのだが、やはり僕の考えが足りなかった。もう少し気を付けなければいけない。

もう1つは、最近になって、娘がにわかに、長時間のドライブを嫌がり出したことだ。以前はさほどでもなかったが、早く帰って○○をしたいなど、やりたいことの優先順位がはっきりしてきた様子だ。

また、長く車に乗っていると疲れると不平を言うようにもなり、ずっと使い続けてきたチャイルドシートも狭くて嫌だというので、先月ついに取り外した。


6年間、平日は仕事をして、土曜日の朝は家の掃除をして、そのあとの時間は、ほぼドライブに費やしてきた。

あまりにも判で押したようなルーチンがつづいていたので、心のどこかで、この週末ドライブは一体いつまで続くんだろう?と疑問に感じていた部分がある。

しかし、もしかしてそれがこうして終わっていくのかな?と思うと少しだけ寂しくもある。

いや、そうは行ってもまだまだ出掛けるだろうし、そんな真剣にとらえることではないけれど。


思い返すと娘が生まれる前、僕と妻の2人だった頃は、金曜日の夜にDVDを大量に借りてきて、土日2日間、適当にコンビニ飯を食べながら延々とそれを見続ける週末がしばしばあった。

その時は、それが、ずっと続くように思っていたが、実際には終わりがあった。最後がいつだったかは覚えていない。
「これが最後になる」と意識もせずに終わってしまったのだと思う。


しかし今日は、家にいて良いこともあった。

昼間にプリキュアのクリスマスケーキがクール便で届き、夜に待ちに待ったランドセルがやはり宅配で届いた。

このところ、ランドセルはまだかとずっと言っていた娘は、自分のものが2つも届いた!と大喜びだった。不在配達になっていたら、逆に大変な文句を言っただろう。


それから、ここ数週間でにわかにハマっているのが、喫茶店やファミレスの朝メニュー巡りだ。

愛知特有の喫茶店文化で「モーニング」というのがあって、飲み物一杯分の値段でちょっとした朝食を食べられる。店ごとにメニューを競っていて、まわってみるとなかなか楽しい。遠出のドライブをやめた代わりにそんなことをしている。


状況が少しずつ変わって行くなかで、生活も変わっていくのは当たり前のことだ。
妻の病気のこともあるが、我が家には、意思決定の最高権力者の娘がいて、思わぬ要求をしてくることも多い。

変化の中で楽しいこともあると思う。