2回目の鑑賞。ちょうど3ヶ月振りだからすごいロングラン上映だ。いやそれも納得の面白さ。

巨大生物が東京に上陸という想定外の事態に対し、若手政治家の奮闘振りと異端の官僚・科学者達がその才を発揮して日本を救う様子は痛快でもある。

 

シン・ゴジラ シン・ゴジラ


やっぱり今回のゴジラは第三形態までの異形極まりない姿が実にいい(最初登場した時はてっきりゴジラの餌だと思った)。それに比べて鎌倉に再上陸する野村萬斎仕様の第四形態は、どうにもハリボテ感が際立って"生き物らしさ"が影を潜めてしまう。唯一米軍の攻撃にキレて口が裂けるあたりで幼虫の頃のおぞましさの片鱗を覗かせてくれるが、その迫力といったら「世界が燃えちまうわけだぜ」とクルトワが呻った巨神兵の攻撃力に比類する、怪獣映画史上最大級の破壊力。

 

シン・ゴジラ

 

 
シン・ゴジラ

ゴジラ第1作の理念をこれだけ尊重しながら、その世界感を完全に自分の得意分野に引きずり込んだ総監督の手腕。東京の街を蹂躙するゴジラの姿は、まさに「真」であり「新」であった。本多猪四郎も円谷英二もきっと天国から「アッパレ」の賛辞を送っている事でしょう。

 

ラストシーンのゴジラの尻尾が色々言われていますが、私はいくら目を凝らしてもそんな風には見えなかった。

 

 

日付:2016/11/19

 

タイトル:シン・ゴジラ

総監督・脚本:庵野秀明、監督:樋口真嗣

劇場名:109シネマズ湘南 シアター9

評価:★★★★