MAGIC IN THE MOONLIGHT

 

海外旅行に行くと英語の勉強を怠った事を後悔しますが、その次くらいに学習意欲が湧くのがウディ・アレン監督の作品を観に行った後。彼のウィットに富んだ会話劇をもっと堪能したいといつも思ってしまう。

 

南仏を舞台に、自信家で毒舌家の英国人マジシャンと、キュートで愛くるしい霊能者との対決と恋の行方を描いた本作品はウディ・アレンにしては随分と甘っちょろいロマンティック・コメディなのだけれど、そこはそれ、芸達者な役者を配して楽しませてくれる。登場人物が次々とコリン・ファース演じるスタンリーの毒舌の餌食になる様子には笑ってしまう。

 

劇中では嫌われ者と愛されキャラの二人ですが、スタンリーにはウディ・アレンが演じてきたひねくれ者の影が、ソフィには監督の女性の好みがちゃんと反映されていてある意味アレン・ムービーの王道的作り。スタンリーの瞬間移動術とソフィの降霊術が、二人の対決と恋の結末を彩る素敵な小道具として使われていてこれまたGood。小粋な佳作として満足度を上げてくれました。

 

ウディ・アレン監督は演技指導もリハーサルもほとんどしないのだと主役の二人がTV番組で語っていた。クリント・イーストウッド監督も以前同じ事を言っていたのだけれど、多作な名監督に共通する秘訣なのでしょうかね。

 

日付:2015/4/17

タイトル:マジック・イン・ムーンライト | MAGIC IN THE MOONLIGHT

監督・脚本:Woody Allen

劇場名:109シネマズ川崎 シアター1

評価:★★★

 

MAGIC IN THE MOONLIGHT
 
MAGIC IN THE MOONLIGHT
 
MAGIC IN THE MOONLIGHT