チェンバロ好きとしては、例のゴールトベルク変奏曲は
あの鉄板のグールドのピアノではなく、
エディット・ピヒト=アクセンベルトの
アナログ盤を長年愛聴している。
このアルバムはCDで一度発売されたものの、
現在復刻の兆しは絶望的だ。
かけ流しで、CDでリピートして聴きたい。
そんな時は、スコット・ロスのゴールトベルク変奏曲を
CDトレイに載せることが多い。
明るめで端正で正確な彼らしいバッハである。
本邦はライブ盤だが、最後になるまでライブとは気がつきにくい。
スタジオ録音以上の静謐感の最中、暗くならずに透徹された
現代のゴールトベルクが響き渡る。
アクセンベルトと供にお気に入りなチェンバロ奏者だ。
残念ながらスコットの新譜は聴けない。
1989年、鬼籍に入られた。
「ゴールトベルク変奏曲/J・S・バッハ」
彼が34歳の時(1985年)の録音