池田 満寿夫の作品をジャケットに使用した、センスの良いアート・ワークが目をひく。
先の「Jazz at the Plaza」と同じ（一部を除く）メンバーを揃えた、
日本のみで発売された、帝王マイルス・ディビスの希少なアルバム。
それまでお蔵入りとなっていた曲を集めたものだが、もったいない話である。
エバンス～コルトレーンの加入していたマイルス・コンボの作品は少ない。
大名盤の「Kind of blue」と「Jazz at the Plaza」など、
あんな奇跡的なメンバーを集めておいて、その記録が少ないのは残念というしかない。
彼らの極上のパフォーマンスは「Kind of blue」の一音を聴くだけで得心するわけだが、
同じメンバーでコンスタントに快演が聴けるという点で、貴重な作品だ。
寄せ集めをレコード化した等と、トンチンカンな事を言ってもらっては迷惑というもの。
ジャズ世界遺産があるなら、エバンス～コルトレーン在籍時代のマイルス・コンボは、
是非とも推薦したい。
