額のMマーク | Whistle Stop Cafe Ⅱ

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Les Aventuriers Deuxième étape

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”額のMは勇気のしるし。”
”24時間働けますか”の歌になってしまったが、
これが天下御免の向う傷となると、市川歌右衛門演じる旗本退屈男の
早乙女主水之助(サオトメモンドノスケ)という事になるが、
これは「何、このおじいちゃん?」といった相当古い映画の話で、こちらは三日月の刀傷である。

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アメリカならコミック誌でおなじみの、スーパーマンならぬワンダー・ウーマンが額に★のマークの入ったヘッドバンドをつけていた。
実写の映画では、これだけスタイルの良い美人なだけでも目立つのが、
向こう傷や額の正面にブランド品の銘鈑のように光っていると
否応にも目立ち、存在感は十分に発揮している。
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アメショ、スコティ、キジトラ等の縞のある毛並みの猫には
大体このMの字又はそれの変形マークが猫の額に入っている。
アイデンティティー全開のブックマークである。

個体によっては、Wの字もあればVとVが連続し間が
やや空いてしまっているものや
Vを逆さにしたカタカナのハの字の二つ連続というものもある。
又、川と言う漢字の真ん中の縦棒を3重にした5本の川の字もある。
かようにMの字のバリエーションは多く、猫の品評会では、
Mの字が額にはっきりと出ているものの方が採点は高くなるようだ。

Mマークがある猫というのを結構見かけるようになったのは、
三毛猫や単色、二色系(白と黒のツートーン系)が少なくなり、
外国種に加えて、キジやサバ系の縞模様が増えてきた事もある。
キジトラのような元祖トラ柄縞模様は、いわば迷彩色の軍用服を着ているようなもので、元来の目的は狩猟のために、自分の体を景色に溶け込ませる保護色のようなものでもある。
アメショもスコティも縞のある種を使い、タビーと言われる独特の縞模様が
長年の品種改良で生み出された産物でもある。
(ターゲット・マークやバタフライ・マークと呼ばれる独特の文様は
すっかりおなじみである。)

街を歩いたりした際に、この額につけたMの字マークの猫を探してみると
中々面白い。
猫も三者三様であり、それぞれ個性があって飽きることはないのだ。

額のMマークをつけている猫を見ると、本来身を隠す保護用毛並みの筈が、
前述のワンダーウーマンや市川歌右衛門の額を
思い出してしまい、ついつい『お前も映画スターみたいに、目立ちたいのか!』
と話かけたくなる。
当の猫は「知ったことか」という、いつもの無関心な顔をしているのだが。

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