その知らせが入ったのは年明け。地域猫現場の1つの個人宅の家主が長い闘病の末旅立ったと。

 

家主が入退院を繰り返し、管理しきれなくなったたくさんの内外飼育の猫達は当初「飼い主による持ち込み処分」の対象となっていたのを、行政と地域とで協力して「地域猫」とし5年以上。家主の身内は地域猫活動の現場となっている土地を手放す決断をしました。

 

想定内の出来事ではありましたが、家主の忘れ形見である猫たちを親族たちがどうするのか。この土地が使えなくとも場所を変えてこの活動が継続できるのか。猫たちの所有権はどうなるのか。全てをひっくるめて話し合いを行い、結論として所有権は私たち大口猫の会に。4月末まで地域猫活動継続の可能性を様々な方法で探りましたが、6月末が期限ということもあり引き上げに。

 

 

 

6月末まで2か月もある中5月頭から動き出した理由は

「保護器経験のある、外暮らしであった猫を安全に室内に移動させる」

ということが難易度の高いことであったからです。これに関しては衛生的な問題なども含まれるため動物病院の先生に相談して準備を行いました。

TNRの時は捕まえれる子からどんどん捕まえていく現場もありますが、今回のような場合は1番頭がいい子を先に捕まえないと捕まらなくなる危険性があるので

 

1番は「もふ」。

「もふ」は私たちが呼んでいるだけで地域では違う名前で呼ぶ人もたくさん。長毛だった彼女は皮膚疾患を心配していて、マルゲリータになっていただき・・・

 

血液検査

ウイルスチェック

駆虫

ワクチン接種

口腔内チェック

皮膚チェック

爪切り

 

を行いました。諸所問題は山積みでしたができる限りの対策を始めました。毛が無くなりましたが保護部屋は冷暖房ありますから。

 

 

2番目は「ちゃしろ」。「もふ」と同じ医療を受けました。

 

 

2匹が捕まってからラスト1匹「はな」を捕まえるまでがなかなか厳しい日々で。捕獲というものはいろいろとコツがあり、猫との頭脳戦を行う必要があり、工夫を凝らして

 

 

この子も同じ医療を受けました。

 

 

いきなり暮らしが変わったわけですから、5月前半の3匹はえらいこっちゃでした。暴れる・夜鳴き・フードストライキ・トイレ拒否。お外で暮らしていた子の環境が変わった時によくあるフルコース。

 

でも、すごいなと思ったのが、同じ歴史を経験したことがある我が家の猫達や保護部屋の猫たち。普通に過ごしていました。

 

 

 

地域の子供たちと話すと「きなこ」「きなこもち」と言われていたちゃしろくん。

 

 

 

もふは本当におりこうさんで、私が消毒を持つと掃除しやすいように移動してくれます。

 

 

はなちゃん耳がケージから出てるよ~。

 

 

この3匹に関しては、里親募集ではなくまずは、室内飼育に慣れていってもらうことを優先させて暮らしていきます。新しい猫生を楽しく生きていけるようにお世話を頑張ります!