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ドライブ・マイ・カーの濱口竜介監督作品にして、昨年度のベネチア映画祭の銀獅子賞受賞作
人間それぞれが抱える突発的な暴力性を表現した傑作でした。
まだ上半期だが今年の邦画ベスト作品でほぼ間違いないだろう。
ただ伏線となるセリフや動物や色のメタファーがあまりに多く、ラストが人によって解釈が分かれるのも印象的。評価は分かれる、その事実がこの作品の素晴らしさを物語る。
当初は単なる田舎民対VS都会人と考えた己の了見の狭さを恥じる。もっと深い悲しみ、失意の物語だった。
なぜ主人公が物忘れが激しいことが強調されたのか。
小鹿の親子が意図することは何か
この主人公が考える川上と川下のバランス概念を理解した時、ワイは震えた。
ラスト１０分だけはこれまでの濱口作品とは全くテイストが異なる。
色使い、台詞、カメラワーク全て意味を持たせているので真剣に観てほしい。
明らかに社会通念的な悪は存在する一方で、別の観点では誰も悪くない。題名の「悪は存在しない」はその通りだと思う。
個人的にはドライブ・マイ・カーを凌ぐ稀に見る傑作だった
これだけの映画が名古屋と刈谷でしか観れないとは。。。
日劇の空間は映画好きにはたまらない。ちゃんといい映画を選んで提供してくれている。同時上映の「野球どアホウ未亡人」など、素晴らしいセンス。よほど見て帰ろうと思った。
こういう場所こそ、応援しなければ
以下あらすじ
映画「悪は存在しない」EVEL DOES NOT EXIST
[概要]
「ドライブ・マイ・カー」でアカデミー国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞、「偶然と想像」でベルリン国際映画祭銀熊賞（審査員グランプリ）を受賞するなど国際的に高く評価される濱口竜介監督が、ベネチア国際映画祭で銀獅子賞（審査員大賞）受賞を果たした長編作品。
[あらすじ]
自然豊かな高原に位置する長野県水挽町。代々その地に暮らす巧は、娘の花とともに自然のサイクルに合わせた慎ましい生活を送っているが、ある時、家の近くでグランピング場の設営計画が持ち上がる。それは、コロナ禍のあおりで経営難に陥った芸能事務所が、政府からの補助金を得て計画したものだった。しかし、彼らが町の水源に汚水を流そうとしていることがわかったことから町内に動揺が広がり、巧たちの静かな生活にも思わぬ余波が及ぶことになる。
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