7代目が男性向け着物講座を始めた理由を話そう | 大賀屋呉服店7代目「いいきものがかり日記」

大賀屋呉服店7代目「いいきものがかり日記」

創業220年目を迎える岡崎市の呉服店7代目。新聞記者(企業取材)➡コンサルファーム➡着物屋で現在。スポニチ、中日新聞,地元ラジオ局など掲載歴多数、各種講演も実施中。主に岡崎市内の出来事や日本文化、老舗経営や映画について書いてます。趣味は映画鑑賞、読書、将棋

9月から男性向けの短期集中着付け講座を始めることにしました。

詳しくは↓

https://ameblo.jp/oogaya529/entry-12504994418.html

 

やると決めたのは8月3日の夜。この日は岡崎花火大会の日。

内容を決めて告知開始したのは10日。ちょうど一週間です。

ほぼ衝動に近いスピード決済。さて何を思って講座を始めたのかというのが本日のお題

 

8月3日。花火大会に行く人を眺めながらふと思ったこと。

「ゆかた増えたな」

「子供の甚平姿はかわいらしい」

「今年の流行は古典回帰といっていたが、確かに」

などといろいろ分析したり、傾向を考えていたりしたのですが。。。。

 

とにかく男性の浴衣が少ないのです。若いカップルを見ていても、女性は髪をアップし、メイクを決め、美しい浴衣姿でいるのに対し、

男性側が、ジーパン姿。。。おじさんたちに至っては、短パンでサンダル履き。休日の部屋着という方の多いこと。

 

奥様、恋人、友人がせっかく浴衣でおめかしして特別な一夜を楽しもうとテンション高く臨んでいる一方で、男性は変わらない。。。

(まあ、人のことは言えませんが)男のおしゃれはどこに行った――――――――――( ;∀;)というのが発端です。

 

そこで考えた。そもそも着方がわからない。どこで買ったらいいのか、買ったところで誰が教えてくれるのか。

女性の着付けはたくさんあります。でも男性はあまり聞きません。。

かといって日本の花火大会にふさわしい、非日常的なドレスに相当する服はありません。せいぜいおしゃれなブランドTシャツくらいでしょう。

でも日本には浴衣がある、甚平も作務衣もある。

ただ知らないだけなら、知らせればいい。ということで考えついて一週間でカリキュラムを練ったのが再登場のこちらです。

詳しくは↓

https://ameblo.jp/oogaya529/entry-12504994418.html

女性が和装で男子が部屋着Tシャツ。。。これはおしゃれに対する気合、テンションが釣り合いません。

どうせなら男性も一緒に着たほうが、絵になるし、間違いなく男女間の関係としては親密良好な気がする。。

だって夫婦で浴衣、カップルで夏きものなんていいではないですか。

 

男性の場合おしゃれに対して保守的な考えの方は多いです。同じ服でいいというのは決して珍しい考えではなりません。

めんどくさいことは誰でもいや。どこに聞いたらいいかもわからない服を着ようという人はいません。

ならばお伝えしなければ。。。。

着付の際の稽古着はユーズド着物をお貸しします。襦袢、帯、着物を持っていなくても参加できます。

講義は3回。

一回目に理論や理屈の座学。

2回目に着付けの実技。

3回目は総仕上げの実践として、

7代目お勧めの康生のお店へと散策外遊、街歩きします。

 

講義3回の15000円で、着物が着れるようになり、街歩きもできます。

希望者には稽古着を1万円程度でお譲りしますので、25000円程度の投資で着物男子になれます。

私の野望、行動の理念は

「城下町岡崎にもっと着姿をふやしたい」。

それはただ女性だけではなくて男性も含まれます。

 

日本の伝統衣装をいいと思う人が一人でも増えて、その輪が少しづつでも広がれば

それはとても平穏な世界。

 

茶道の裏千家の家元は「一服でピースフル(平和に満ちた状態)を」と語っておられます。

それに倣い着物を着てもらうことの延長線上には平和があると思っています。

 

そんな考えに共鳴してくれる人を探す旅。それが私にとって働く意義、やりがいなのかもしれません。