名古屋友禅の「堀部染裳」さんの工房を見学してきましたの巻 | 大賀屋呉服店7代目「いいきものがかり日記」

大賀屋呉服店7代目「いいきものがかり日記」

創業220年目を迎える岡崎市の呉服店7代目。新聞記者(企業取材)➡コンサルファーム➡着物屋で現在。スポニチ、中日新聞,地元ラジオ局など掲載歴多数、各種講演も実施中。主に岡崎市内の出来事や日本文化、老舗経営や映画について書いてます。趣味は映画鑑賞、読書、将棋

悠然と生きるためのきもの無茶修行。

名古屋友禅の工房見学in名古屋市西区の堀部染裳。先日、三代目の案内で名古屋友禅のレクチャー受けてきました。

 

 名古屋友禅の解説動画はこちら

 

 

 

 
こちら三代目晴久氏の手描き友禅の訪問着

 
2代目満久氏の手描き友禅の羽裏
 
 

 

名古屋というと有松絞りのイメージありますが、実は京都や金沢、東京と同様に友禅染の産地でもあります。

また三代目は一級染色補正士。かんたんに言うと着物全般直しちゃう人。いわゆる悉皆屋さんです。

 

どんなことができるか。

左が墨汁、右のシミがすき焼きのタレ。正直頭抱える案件です。いうまでも墨は堅牢度(いわゆる染のこびりつき具合)が高く、またすき焼きのタレは一見簡単そうに見えますが、肉のタンパク質や脂、醤油、砂糖などが複合的に混ざりあったシミなのです。

これが補色士の手にかかると
見事に落ちます。※光の具合で写真色合いが違って見えますが間違いなく同じ布地です。
 
引き疋田の文様も
赤線の部分の色を白く抜き、
その上から文様を描きこんだのがこちら
これぞ職人。すごくないですか?(語彙力)

 

 

あと本物の葉っぱ使って着物を染める樹光染

 

 

 

これが樹光染。本物の葉っぱで輪郭を取る分、リアリティが違います

 

着物業界ではわいと同じピチピチ四十代なのであります→まじで六十代以下は若手カウント( ;∀;)

 

今後はいろいろお直しや染物体験の提案できるように思案しております。柴咲コウご期待m(__)m。

 

参考記事 名古屋友禅とは?

 

名古屋友禅(なごやゆうぜん)とは、名古屋一帯の独特な技法で作られる布のことです。

 

 

 

名古屋友禅の特徴は、単色濃淡・色数が少ない・モチーフが古典的・奇抜な色を使わず、落ち着いた色を使うなどがあげられます。京友禅のような華やかさや加賀友禅のような優雅さの代わりに、渋く落ち着いた美しさがあることが魅力です。

 

手法は、手描き友禅・型友禅・黒紋付染の3種類がありそれぞれ独自の技法を持っています。名古屋手描き友禅は、文字通り手書きでデザインを仕上げていく技法です。名古屋型友禅は、手描きで下絵を描く代わりに伊勢型紙の型を使います。

名古屋黒紋付染は、家紋を染め抜きする技法を持っており、主に礼服に用いられる技法です。なお、現在の名古屋友禅には伝統的な渋さの中にも現代的な華やかさを加えた、新しい名古屋友禅もあります。

 

History / 歴史

1730~1739年頃(享保15年~23年頃)に名古屋友禅の起源は遡ります。当時の尾張文化は華やかで、多くの職人が各地から行き来していました。その職人の中に、京都や江戸からきた友禅師がおり、尾張に技法を伝えていったと言われています。しかし、華やかな文化は徳川宗治の失脚とともに終わりを迎えて質素倹約が推奨されるようになり、名古屋友禅特有の渋い友禅が生まれました。

今でこそ名古屋友禅と呼ばれていますが、1983年(昭和58年)になるまで名古屋友禅という言葉はありませんでした。あくまでも京友禅の分業であり、作られたものは京友禅として流通していたのです。

1983年(昭和58年)1月に黒紋付染の愛知県染加工業協同組合、小紋・型友禅の愛知県誂染色協同組合、手描友禅の名古屋友禅工芸協同組合の3者により「名古屋友禅黒紋付協同組合連合会」が設立されました。そして同年4月、無事に伝統工芸として名古屋友禅が認定されるに至りました。

 

 

 

General Production Process / 制作工程

 

 

1.下絵

構図や色彩などを決めて紙に下書きしておき、生地の上に描いていきます。この時に利用するのは、水洗いで落ちる性質がある、つゆ草を使った青花液です。なお、蒸すことで色が落ちる化学染料の青花を使う場合もあります。

 

2.糸目糊置(いとめのりおき)

 

 

下絵の裏側から、真糊(まのり)をつけていく工程です。真糊とは、亜鉛末・もち米の粉・糠(ぬか)をたいて作った糊で糸目糊(いとめのり)とも呼ばれます。この糊を使うのは名古屋友禅独特の工程で、糸目糊置をすることで色同士が混ざり合うのを防ぎます。真糊のほかに、ゴム糊という日本画の群青という顔料ともち米の粉を混ぜたものを使うこともあります。真糊が水で落とせるのに対し、ゴム糊はベンジンでしか落とせません。

3.色挿し(いろさし)

 

下絵に合わせて色を挿していく工程です。裏から電気コンロなどであぶりながら色を挿すことで、真糊がふやけて色がにじむのを防止します。淡い色から順番に、何種類もの筆や刷毛を使い分けて、丁寧に色を挿していきます。色挿しが終わった後は、蒸気を使って色止めをすれば、色挿しの工程は完了です。なお、色挿しの工程では全ての図柄に色を塗るわけではありません。人物の顔など、細部は彩色仕上の工程で行います。

4.伏糊置(ふせのりおき)

 

 

もち米の粉に塩を混ぜて炊いた糊を、色挿し部分に置いていく工程です。伏糊置をすることで、生地の地色が染料へ染み込まないように予防できます。伏糊置で使う筒は、広い範囲に糊を置くために糸目糊置よりも糊の出口が太めに作られています。さらに伏糊置は、オガ粉または糠をふりかける作業も必要です。糊を早く乾燥させて他の部分へ糊がつかないようにし、引染の工程でおこりうる打ち合いを予防します。

 

5.引染(ひきぞめ)

 

 

引染とは生地の地色を染める工程です。色見本と生地の端切れを使って色合わせを行いながら、地色を作っていきます。混ぜる色が多くなると、明度や彩度が落ちてくすんだ色になってしまうため、できるだけ少ない色で地色を作るようにします。色が出来たら、刷毛で生地の端から端へ塗っていきます。手早く行わないと最初に塗った部分が乾燥してムラの原因となるため、熟練の技とスピードが求められます。

 

6.彩色仕上

 

 

色挿しの工程で色を挿せなかった細部を仕上げていく工程です。彩色仕上を行う前に、水洗いをして余分な染料や糊を落とします。水洗いが終わったら、次は湯のし(湯通し)をします。湯のしを行う目的は、生地に蒸気をあててシワを伸ばしたり、長さや幅をそろえたりすることです。蒸気発生器を使う手湯のしと、機械を使う機械湯のしの2種類の方法があります。

湯のしが終わったら、いよいよ細部に色を挿していきます。金粉や金箔などを使う場合もこの工程で、デザインによっては彩色仕上の工程をせずに仕上げる品もあります。

 

工房紹介

 

 

友禅工房 堀部 ユウゼンコウボウ ホリベ

二代目堀部満久が初代と共に独自の染色技法『樹光染』の特許を取得し、表現豊かな作品を作り出しています。 友禅染めは本来分業制が一般的ですが、こちらの工房では全工程の技術を継承し、多種の作品作りに取り組んでいます。各種ワークショップや染物体験も可能

 

 

創業

1949年 (昭和24年)

定休日

日曜・祝日

代表

堀部 満久

営業時間

10:00~17:00

住所

愛知県名古屋市西区万代町1-28

HP

http://www.horibekoubou.com/

電話

052-531-9875

 

城下町に着物姿を増やしたい男、おおがや7代目でした。

 

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