読書をすると自由になる。
この感覚をもつことが、読書なのだと思った。
では、自由とは?
己の中にある意志にもとづいて言動を決めていくこと。
それは、ただの感情的な言動ではなく、手前勝手な言動でもない。
自己の中にある本心。
ここにアクセスすることで露になる意志。
この意志を表現していくことが、生きていくこと。
ところが、ここにアクセスしたはいいが、またすぐに曇ってくる心。
その曇りは、常に取り払っていく必要がある。
恐怖心、不安、世間体、無駄に高いプライド、嫉妬心、猜疑心などなど、無防備でいるとあっという間に流されてしまう。
すると、本当に自分がやってみたいこと、こうありたいと思える自分から、遠のいてしまう。
本来の自己を忘れてしまえば、たった一度きりの人生を棒に振ってしまいかねない。
不自由になる罠が、そこかしこにあり、巧妙に仕掛けられているのが現実の世界。
ところが、現実だと思っていた世界が、幻想だったりする。
幻想に左右されることが、不自由ということなのだから。
自らに由ることなくして、善は追求できない。
リアリズムと直結している。